<<<BTCプレミアリーグ情報 ポーツマス観戦記<<<
ポーツマスのホームでの試合を常々観たいと思っていました。そして2008-2009年シーズンに初のUEFAカップ出場権を得たポーツマスがグループリーグでACミランと対戦することが決定。これだ!ということで行ってきましたポーツマス。天気は最悪ながら孤軍奮闘のポーツマスでの初観戦です。
●ロンドンからポーツマスへ
ロンドンからポーツマスへの便の最も多いWATERLOO駅を起点としてポーツマスハーバー駅へ向かいます。時刻は荒くは調べていたものの行き当たりばったりで無計画な私はチケット購入後電光掲示板で一番直近に出発する便に飛び乗りました。South West Trainの運行でしたがOFF PEAKの往復チケットを購入し£30.30(4500円余り)。生憎の雨模様でしたが何とかポーツマスでの天気の回復を祈りつつロンドンを後にしました。しかし朝の天気予報によれば今日は雨、ロンドンは比較的暖かい気温ながら小雨模様。雨のなかの観戦は何とか避けたいところ。好天とまではいかなくても天気を気にせずポーツマスでの観戦に集中したいところです。
さて直近の電車(実際はディーゼルですので汽車ですか)に乗ったのですがやや遠回りする経路の列車だったようで検札に来た車掌さんに〜駅で乗り換えた方が良いよと言われたものの私は路線図もタイムテーブルも持っていない始末でどこの駅でどちら方面なのか今ひとつはっきりしません。どうせ列車は目的地のポーツマスハーバー行きですから乗りっ放しで問題はありません。乗り換えても20〜30分の差だろうとそのまま乗り換えせずにやってきたポーツマスでした。やや多めに時間が掛かる列車とはいっても2時間少々で到着。酷評の英国の鉄道にもかかわらず然したる遅れもなく無事に到着しました。11時過ぎに出た列車はポーツマスハーバー駅に13時過ぎに到着、ただ残念ながら空には晴れ間はなく時折小雨のぱらつく天気です。
到着したころは曇り時々小雨だったものが夕方から徐々に雨足は強くなっていきました。本降りにはなりませんでしたが終止雨に悩まされたポーツマスでした。ここポーツマスはワイト島行きのフェリーも発着していますし、新しく出来たアウトレットもあり本来ならばもっと楽しめるはずですが今回は残念ながら時間がありません。町をぶらっと散歩した後にスタジアムへ向かい観戦、翌日には早々にロンドンへ帰らねばならずもっと余裕をもった計画にしておけばと後で後悔しました。
この路線の終点ポーツマスハーバー駅(左) 駅前からの風景(右)
観光地-海軍博物館のフラッグシップポーツマス(左) ヨットハーバー(右)
マークス&スペンサーのアウトレット(左) 駅の横が再開発されて出来た大型アウトレットGunwharf Quays(右)
沢山のヨットが係留されるハーバー(左) ポーツマスのランドマークSpinnaker Tower(右)
Gunwharf Quays内にあるExpress by Holiday Inn 駅からも近く最も便利なホテルの一つ(左右)
そしてとうとうやってきましたポーツマスのフラットンパーク。2008年11月27日のACミラン戦は雨のなかエキサイティングな試合となりました。途中出場のロナウジーニョはキレがなく重そうに感じましたが10分を切って2点差あった試合を引き分けに持ち込む貴重な最初の1点目のFKを決めてそのチームに於ける存在感を再認識しました。
●ポーツマスの本拠地フラットンパークへ
ポーツマスの本拠地フラットンパークですが私が宿泊するホテルのあるポーツマスハーバー駅より2つ戻った駅。隣がポーツマス&サウスシー駅、そしてスタジアムの最寄り駅がフラットンです。ポーツマスハーバー駅よりDAY RETURNで£2(300円くらい) の料金です。
2駅乗って下りればそこはスタジアムのあるフラットン。このフラットンパークスタジアムは言わずと知れた古くてしょぼいスタジアム。私は初めてのスタジアムですが間もなく新しいスタジアムの建設が行われると聞いていました。ところが世界的な金融不安の影響でポーツマスのオーナー若干32才のアレクサンドル・ガイダマク氏はクラブを売却する意向を表明。投資にふさわしい利益を得ることができなかったため売却先を探していると明言しました。但しファンに公約した新スタジアム建設と練習場の建設に関してはこれを引き継いでくれる売却先を探すことを確約しました。ファンにとってはほっと一安心といったところでしょうか。ただ2万人少々という現在のキャパでは地元サポーターの収容でほぼ席は埋まりなかなか私たち旅行者が観戦するにはチケット入手が難しいクラブの一つでもあります。3.5万人程度の新スタジアムが完成すれば日本からのファンも多少は多くなると思います。→↓
追記(2009年7/22)
ポーツマスはオーナーのアレクサンドル・ガイダマク氏がドバイの投資家スライマン・アル・ファイム氏からのクラブ買収のオファーを受け入れたと発表しました。ポーツマスは6500万ポンド(約100億円)の債務を抱え財政危機に陥っていました。買収額は不明ですがポーツマスの債務を肩代わりすることになる新オーナーのアル・ファイム氏はプレミアリーグでビッグクラブに匹敵する強豪クラブになるべく更に投資を続けると明言したようです。アル・ファイム氏は2008年マンチェスター・シティーを買収したUAEの投資開発会社「アブダビ・ユナイテッド・グループ(ADUG)」の役員も務めているようです。
ポーツマスは2008-2009年シーズン途中より監督を代行したポール・ハート氏を2009-2010年シーズンの監督として2年契約を結びました。ポール・ハート氏は2009年2月に解任されたトニー・アダムス前監督の後を受けて指揮を執りチームをリーグ残留に導いた功績を買われての契約です。
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(続き)さてフラットン駅からスタジアムへは人の流れについて行けばもちろん迷う心配はありません。10分程度で到着ですがこの日は小雨のなかの徒歩となりました。ただ途中の道は暗くスタジアムの周辺には意外にも明かりが少なく結局外からのスタジアムの全貌は見れませんでした。スタジアムの横にチェーンホテルのETAP HOTEL PORTSMOUTH(エタップホテルポーツマス)があったのですが何か閑散としていました。後で調べたところ開業が2008年12月とのことでグランドオープン直前だったようです。
ところで当日は夕方から最悪の天気。時折止む時はあるものの雨足はかなりの強さになる時もありました。今回クラブカードで入場しましたが他のスタジアム同様ゲートに設置されたセンサーに差し込んで青ランプがつけばゲートを押して入場するタイプです。身体検査、バッグの中身のチェック等もなく見ていると周りの人たちは水筒に暖かい紅茶を入れて持参したりしているのを見ました。入場にうるさいチェルシー等と比べると本当にアットホームな雰囲気での観戦です。ただ試合が始まれば目の色は変わります。熱狂的な応援で選手を鼓舞する姿が印象的でした。
スタジアムの中に入ると本当にその古さが伝わってきますがそれでもサッカー専用のスタジアムはキャパも小さくどこに居ても全体を見渡せるスタジアムです。何となくエバートンの本拠地のGOODISON PARKに似ていると感じましたがどうでしょうか。さて私はコーナー近くの前から2列目の絶好の席ながら残念ながら最前列と2列目はぎりぎり雨に濡れる位置。多少風もあったため最悪の状況での観戦でした。また席に角度がないため反対側のゴール付近に行くボールは非常に見にくいため身を乗り出す必要があります。
試合ですがACミランは3連勝を狙ってアウェーでのポーツマス戦に臨みました。ところがホームのポーツマスが2点を先取。残り10分を切って苦しい2点差でしたがミランは後半途中出場のロナウジーニョがFKをゴール右隅に決めて1点差。更にロスタイムにインザーギが同点ゴールを決め苦しい試合ながら引き分けに持ち込んだミランでした。地元のファンの落胆ぶりや一時的な怒りは凄まじいものがありましたがそれでも試合終了後にはロナウジーニョ、カカの両選手がアウェーサポーター側にも挨拶、これに対し暖かい拍手を送り返したポンピーには心温まるものがありました。
雨のなか選手の入り待ちをするも押されてカメラがぶれる(左) 試合前のフラットンパーク(右)
今回ホームサポーター席だったINTER CITY CASH END(左) サウススタンドの座席(右)
ミランサポーター側ゴール裏TYヨーロッパスタンド(左) オープニングセレモニーのブラスバンド(右)
試合前の練習でポーツマスのクラウチ選手(左) ミランのシェフチェンコ選手(右)ぶれてすみません!
試合開始直前にはスタジアムも満員に(左) 地方の小さな球場にあるようなプラスチック製椅子(右)
ポーツマスのクラブカード 今回はこれで入場しました