欧州サッカー2001年1 ̄6月情報
アーセナル-レアルマドリッドチケット
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2001年6月号記事
ロンドン通信 ア−セナルの逆襲 その1
名将アーセン・ベンゲル監督が熱望した稲本選手のア−セナルの移籍がどうやら濃厚なようですね。ロンドンの乙女こと、ロンドン通信を執筆している私ですが、もう何とも言えない嬉しさにほくそ笑んでいます。稲本選手はもちろんプレミアリーグで活躍するには充分な力を持つ選手ですが、一時はスペイン2部のアトレチコ・マドリード入りが確定したと伝えられていました。この時の理由はコンスタントな出場が見込め、又一部昇格にも充分な力を持つアトレチコへの移籍を決断したとのことでした。ところがそのアトレチコ・マドリードからの移籍が一転して、我らがプレミアリーグのこのア−セナルへの移籍濃厚の報道に、いたたまれず今回の原稿となった訳です。御存知の方はもちろん多いとは思いますが、ア−セナルについて少しご紹介しておきますね。
◆アーセナルFC
1886年創立。リーグ優勝11回、FAカップ7回、リーグカップ2回、欧州カップウイナーズカップ1回、UEFAカップ1回。97-98シーズンFAカップ、リーグカップの2冠を達成。本拠は3万8500人収容のハイバリー。
その確定と言われている移籍ですが、まだ心配する点が二つ残されています。一つは稲本選手にはイタリア、セリエAに来シーズンより昇格するキエボ・ベローナからもオファーがある点です。ビッグクラブ以外のクラブ経営はかなり厳しいのが現実。ペルージャを例にとるまでもなく、資金的に余裕がないこれらのクラブではありますが、戦力アップしなければ当然セリエAでは生き残れません。そこで注目するのは実力の割には価格的に安い韓国や日本のプレーヤーに注目する訳です。この傾向はセリエが先攻した形でしたが、近年我らがプレミアリーグにも徐々に浸透していく可能性があるのです。その実力のあるアジアの若い選手を獲得し、実力が開花すればそれこそ中田選手のように巨額のマネーが動くビッグネームの選手となる訳です。そしてもう一つの問題はビザ発給に関してです。イタリアへの移籍が多いのは先ずこのビザ発給に関する問題は日本人に関しては余りトラブルの要因がない点が上げられる訳です。この問題に関しては次回にお伝えする予定です。
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その2
前回よりお伝えしている移籍のお話。ロンドンの乙女と名将アーセン・ベンゲル監督が熱望した稲本選手の移籍ですが、移籍の正式発表までにはまだ心配する点が二つ残されています。一つは稲本選手にはイタリア、セリエAに来シーズンより昇格するキエボ・ベローナからもオファーがある点です。もう一つの問題はビザ発給に関してです。イタリアへの移籍が多いのは先ずこのビザ発給に関する問題は日本人に関しては余りトラブルの要因がない点が上げられる訳です。この問題、正式にはFA-イングランド協会労働ビザ規約というもの。EU(欧州連合)外選手は以下の資格に選手が合致、クリアしなくてはなりません。
1)FIFAランクで70位以内の国の選手であること。
2)過去2年間、フル代表の国際マッチに75%以上出場している選手
この条件をクリアして、初めてビザが取得出来る。のではなく、ここで初めて労働ビザの申請ができるのです。稲本選手の場合はシドニーオリンピック、アジアカップ、コンフェデレ−ションズカップでの18試合のうち15戦に出場しているので先ず問題はないと思います。昨シーズン、G大阪の宮本選手のウェストハム移籍については、このメールマガジンでも紹介しましたが、このイングランドの厳しい条件に引っ掛かり、結局ビザが発給されなかったのです。何とかビザの問題をクリアし、正式移籍となって欲しいと、切に、切に熱望する乙女なのです。その乙女の愛するプレミアリーグですが、イングランド・リーグの最高峰に位置しています。もう皆さん御存知のアーセナル、マンチェスターU、リバプールなどの強剛の20チームで構成。今シーズンは王者マンチェスターUが断トツの優勝をしました。セリエでは廃止された外国人枠なのですが、プレミアではまだ厳然と残っている制度なのです。EU、EFTA(欧州自由貿易連合)外選手枠はベンチ入りを含めて3人まで。日本人プレーヤーにとってはビザ獲得後も厳しい環境のなかでの活動となります。しかしこの高いバーを超えて、世界の一流選手への仲間入りが出来るのです。その選手が稲本選手である事を疑いません。
2001年6月号記事 イタリア情報
フィオレンティーナの経営破綻
セリエの名門フィオレンティーナが経営破綻の危機に直面しています。再三破産の情報が流れていましたが、遂にそれが現実味を帯びた情報として、この所、表に出てきました。26日までに730億リラ(約42億円)を支払わなければ、更にその情報が現実に近づいてくるのです。もちろんフィオレンティーナも手をこまねいていた訳ではありません。移籍金で返済するべく水面下で現在も動き続けています。GKトルドの移籍交渉を行っていたバルセロナとは交渉が決裂。チームの中心ポルトガル代表MFルイ・コスタやイタリア代表FWキエーザらの放出ももはや回避出来ない状況です。それでもファンにとっては名門フィオレンティーナを潰す訳にはいきません。何とか破綻、チーム消滅だけは避けてもらいたいですね。
2001年6月号記事
イタリア通信 セリエB降格
これはもう毎年繰り広げられる泣き笑いなのですが、今年は特にプレーオフ突入でその悲喜こもごもな状況は過酷といっても過言ではないのかもしれません。さてプレーオフと言っても、それは優勝を賭けた楽しい話題ではなく、今回は降格争いのプレーオフなのです。イタリア・セリエA残留を決めるプレーオフ第2戦が24日に行われました。ホーム、レッジーナがヴェローナを2−1で敗りました。しかし今回のこの戦いは、最後の最後までもつれ2試合合計が何と2−2の同点というめったにない結果なのでした。スッキリと優劣がつけば、それはそれでウルトラにとっても納得がゆくのですが、今回は同得点という結果。最終的にはアウェイゴール2倍ルールが適用され、この日敗れたヴェローナがセリエA残留を決めたのでした。第1戦の結果は1−0で勝利したのはヴェローナでした。しかしこの日は2点を先制されての苦しい展開でした。このままではセリエB降格が決定的となる終了間際の後半41分に1点を取り、大逆転のセリエA残留を果たしました。レッジーナはセリエA残留目前での失点でB降格が決定。選手はもとより、チーム関係者、サポーター全員が呆然自失の状態でした。レッジーナにとっては本当に悔しい結果。実力差もほとんどないチーム同士の戦いでした。しかし結果は結果。レッジーナは来シーズンよりセリエBからの再スタートとなります。A昇格を目指して、新たな戦いが始まります。
2001年6月号記事
スペインリ−ガ 世界最高峰リーグの誕生
今シーズン、惜しくも優勝を逃したのがセリエAのユベントスです。ユーべのスーパースターと言えばフランス代表MFジダンですよね。今回このジダンが移籍金1500億リラ (約87億円)でスペインの名門レアルマドリードに移籍することが確実になったようです。昨年はポルトガル代表MFフィーゴがバルセロナより移籍して騒然となったレアルマドリッドでしたが、今年も又この超大型のトレードを成立させたようなのです。それにしても最近のスペインリーグは凄いという言葉がぴったりです。以前はサッカーと言えば、ブンデス、プレミア、セリエでしたが、スペインリーグの台頭は、フランスの黄金時代とともに、欧州サッカー地図を塗り替える勢いである事は誰もが認める事実なのです。そしてそのフィーゴやジダンと言った超大物の移籍で活気付くスペインリーグですが、ここへ来て、先日もお伝えしたように日本人プレーヤーの加入も最近の話題となっています。稲本選手、城選手。正式な発表が待ち遠しいこの頃です。
2001年6月号記事
ロンドン通信 日本人プレーヤーの海外移籍
ロンドンで少し遅れで手にする日本の新聞や衛星テレビを見ていると最近は日本人プレーヤーの海外への移籍記事やオファーがあったという記事を良く目にしますよね。野球や他のスポーツに比べ世界へ目が向いているのが格段に上なのがサッカーなのですが、それにしても最近は本当に移籍の話題を目にする機会が増えました。乙女が応援するプレミアリーグでも沢山の外国人選手がいますし、活躍すればするほど、逆に「移籍決定か?!」「移籍問題が浮上」という内容で華々しく報道されるのです。昨年から今年にかけては乙女も一喜一憂したのが例の中田選手の移籍問題でした。セリエやスペインリーグのクラブに混じって乙女の応援するプレミアリーグのアーセナルやマンチェスターユナイテッドという英国のビッグクラブも名前が挙がり、かなり本気で移籍を信じていました。特にベンゲル監督率いるアーセナルは中田の力を高く評価し、獲得には相当熱心な活動をしたと英国では伝えられています。最終的にはローマのセンシ会長の戦略もあり、アーセナル移籍の目は消えたようですが、中田がリードする日本人の海外クラブへの移籍問題はこれからが本番に違いありません。しかしこれも最近の日本代表が着実に力を付け、アジアカップ、シドニーオリンピック、今回のコンフェデレーションズカップで残した結果が影響しているに違いありません。次々と出てくる海外移籍ニュースは我々ファンにとってはいつでも”嬉しい誤算”であって欲しいものです。欧州サッカーリーグも全て終了し、これからが本番の移籍交渉から目が離せないロンドンの乙女でした。
2001年6月号記事 日本人の海外移籍最前線
◇ スペインリ−ガ 西沢去って、城戻る
城選手が去った後のスペインリーグに西沢選手が入った時の喜びがつい先日のように思いおこされます。その西沢選手の最後は寂しいスペインからの別れでした。ところがそのスペインリーグに最近次々と新しいニュースが入ってきました。その最初の嬉しいニュースはガンバ大阪で日本代表MFの稲本潤一選手がスペインの名門、アトレチコ・マドリードへ移籍へすることがほぼ決定したという嬉しいニュースでした。1903年創設で9度の1部リーグ優勝、欧州カップウイナーズカップをも制覇した名門チームなのです。しかし昨シーズン66年ぶりに2部に陥落。今シーズンも昇格を賭けての戦いは4位で1部昇格を果たせませんでした。来シーズンは是が非でも1部への昇格をチームあげての体制で達成する、その一つが今回の移籍でもあるのです。稲本選手は憧れのセリエAからも複数のオファーを受けていましたが、稲本選手の冷静なチョイスはコンスタントな試合出場が見込めるアトレチコを選んだのでした。6万2000人を収容するアトレチコの本拠地のビセンテ・カルデロンが稲本ファン、そして日本からのサポーターで満員になる事を今から希望して止みません。ところが嬉しいニュースはそれだけではありませんでした。横浜F・マリノスのFW城選手がスペイン1部リーグのサラゴサに移籍することが濃厚になったというニュース。前回はレンタル移籍のバリャドリードとの交渉がうまく行かず、中途半端な形で日本に戻ってきた城選手でした。さあこれからだという所での帰国だっただけに本人はもとより、我々ファンもがっかりしたのでした。その前回の経緯もあり、今回は8月に完全移籍のようです。移籍金は1億円でほぼ合意に達した模様です。そのレアル・サラゴサとは1932年創立。本拠は3万4741人収容のラ・ロマレーダ競技場。スペイン国王杯4回、ウイナーズ杯1回 、フェアーズ杯(UEFA杯の前身)1回の蒼々たるタイトルを持つクラブでもあるのです。今シーズンはリーグ15位に甘んじましたが来シーズンは上位進出を目指しての戦いでもあるのです。 スペインの攻撃的サッカーは最近の日本人のサッカーファンだけでなく、日本人プレーヤーの心を強く射止めました。今回の城選手は2度目の挑戦。”西沢去って城戻る”という形ですが、西沢選手も一度の挫折に懲りず、再びスペインの土を踏んで欲しいと願ってやみません。
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日本人の欧州上陸戦線
コンフェデでの日本代表の活躍が影響したのか、あるいはじわじわと自力を付けた日本人プレーヤーがやっと世界に認められたのか日本人選手の欧州リーグ進出の話題が最近の新聞を賑わさせています。先ずは日本代表GK、そしてコンフェデレーションズカップで大活躍と言えば、御存じ川口能活選手です。その川口選手獲得のオファーしているのが、中田選手で味をしめたイタリア・セリエAのペルージャなのです。ガウチ社長は3億円の移籍金で川口選手の獲得に正式オファーを出す見込みです。EU外選手枠が撤廃され、実力のある日本人選手にとってはますます移籍のチャンスが広がるセリエなのです。そのセリエに在籍していたのが磐田のMF名波選手。名波選手本人は以前からスペインリーグ、フランスディビジョン1への移籍を希望していたようですが、最終的にフランスリーグへの移籍が濃厚になったようなのです。99年にはベネチアに在籍し、今回もセリエのアタランタからオファーがあったようですが、本人の希望で今回は守備的要素の強いセリエを回避し、フランスリーグへの移籍を決めたようです。もちろん名波選手の努力も素晴らしい事ですが今回の欧州再挑戦はジュビロ磐田のクラブとしてのアシストがあった点も忘れてはならない重要なポイントであると思います。さあ最後に登場するのはオランダ1部リーグの名門フェイエノールトへ移籍するMF小野選手です。26日にはオランダへ出発し、現地でメディカルチェックを受けることが決定しました。このチェックが終了後、移籍の正式発表となるようです。 26日に日本を出発。現地でメディカルチェックを受けた後、正式な移籍発表。そして7月にはチームに合流。本格的な小野選手の欧州戦線でのでの戦いは始まります。
2001年6月号記事 メキシコ特集
メキシコの風 親子奈落へ突き落とされる
メキシコのコンフェデでの敗北は、私たちメキシコの親子を奈落の底へ突き落とすようなショックな事でした。 メキシコへ帰ってきた後のカンポス等のベテランを加えた大幅なメンバー交代によって迎えた2002年W杯北中米カリブ海予選をいよいよ16日に迎えました。もちろん相手は格下コスタリカですし、又試合もメキシコで行われるため安心し切っていた親子だったのです。ところが蓋を開ければコスタリカ相手に1−2とまさかの逆転負け。予選3位から5位に転落し、中米のサッカー大国メキシコが何とワールドカップ出場に赤信号が点滅している状況なのです。この日のアステカスタジアムが騒然となったのは試合終了も間際の事でした。1−1で迎えた後半42分、コスタリカのMFスンシングのロングシュートをGKサンチェスが弾いてこぼれた所を、詰めていたメドフォードが逆転のゴールを押し込んだのです。試合は1−2とまさかの逆転負けでした。安心していた地元での試合を落し、しかも予選通過ぎりぎりの3位から一気に5位へダウンでは地元ファンもがっかりの試合だったのです。もう復活を祈るしかないメキシコの親子なのでした。
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メキシコ代表の暗雲
最近のメキシコは、本当におかしな試合ばかりを行っています。今年4月25日のイングランドとの親善試合を0−4で落としたのを皮切りに、コンフェデ杯も3戦全敗の屈辱の敗退。そして復活をかけた今回の2002年W杯北中米カリブ海予選、対コスタリカ戦も1−2のまさかの逆転負け。コンフェデ杯を終え帰国直後には起死回生を賭けて大ベテランGKカンポス、97年コパ・アメリカ得点王のFWエルナンデスらを代表復帰させ、メキシコの復活に賭けたのでした。しかしメキシコ代表は悪夢の4連敗。又しても暗い陰を落したメキシコ代表でした。コンフェデ杯、親善試合での敗北に対してはメキシコ国民はある程度は寛容になれるかもしれません。しかしワールドカップ11回の出場を誇るサッカー大国メキシコにとっては、ワールドカップ予選で敗れる事は許されない事なのです。今後あらゆる方策を採ってでもメキシコはワールドカップに向けて進むのです。
2001年6月号記事
トヨタカップ情報 =あるファンの憤慨=
あるサッカーファンの友人が憤慨をして、わざわざ電話をしてきました。内容はこうです。「インターネットを見ていたらこんなニュースが載っていたけど、ホントなの?」このニュースとは今秋行われるトヨタカップのお話。友人が憤慨したというこの話、要約すれば以下のような事になっているようなのです。トヨタカップの対戦カードがリベルタド−レスカップの結果を待たずして決定するかもしれません。毎年東京で行われる欧州王者と南米王者によるクラブ世界一を決定するトヨタカップですが、南米クラブのナンバー1を決めるリベルタドーレス杯の決勝(20、27日)を待たずに、アルゼンチンのボカ・ジュニアーズが、ドイツのB・ミュンヘンと戦う東京行きのチケットをつかんだという報道がされています。これはメキシコのクルス・アスルが準決勝を1勝1分けで決勝進出を果たしたにもかかわらず、トヨタカップの主催がFIFA、UEFA、そして南米サッカー連盟(CONMEBOL)の3団体のため、クルス・アスルが所属する北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)の所属では決勝で勝っても出場権がないと、決勝の結果を待たずして、決勝進出を決めたもう一つのクラブであるボカジュニアーズが、2年連続南米王者としてトヨタカップに出場する事が濃厚になったという訳なのです。メキシコは99年から参加。まだまだゲスト参加の感がぬぐえないのも事実。しかし決勝でもしもボカに勝ったとなれば何としてでもトヨタカップに出たいのも又事実なのです。くだんの友人はこの内容に怒っているという事なのです。仮にメキシコがリベルタドーレス杯でボカに勝ったとし、しかしトヨタカップはボカが出場となれば何だか変な対戦になるという事。中米のサッカー大国メキシコではありますが、所属する協会は北中米という近年強くなりつつあるとは言え、所謂サッカー後進国に属しているのでは仕方がないのかもしれませんね。友人の憤慨はまだまだ収まりそうにありません。
2001年6月号記事 セリエ最終節&ローマ優勝
セリエ最終節直前情報
いよいよ数日後に迫ったセリエの大一番。ローマ対パルマが近づくにつれ、街の熱狂振りは目を見張るばかりです。ここに来て緊張ムードが漂うのがローマサイド。モンテッラの監督批判に加え、中田をはじめとする選手たちのトレードの噂。そして最も緊張を高めているのは最終節の試合には負けられないというプレッシャーなのです。そしてその万が一”負ける”なんて事にでもなれば、待ち受けているのはプレーオフなのです。そのプレーオフはホームアンドアウエー方式に決定。イタリアサッカー協会によると、試合日は21日(木)と24日(日)を設定しているようです。もちろん決定しない場合は勝ち点で並ぶ訳ですから、その並んだ2チームがくじ引きで、ホームゲームの日を選ぶというシステムです。しかしプレーオフの可能性があるのは「ローマ―ユベントス」、「ローマ対ラツィオ」の場合のみです。 果たしてプレーオフはあるのでしょうか?さて最終節の試合相手、パルマのウリビエリ監督の手腕でリーグ4位が確定。これで欧州チャンピオンズリーグ出場権を獲得しました。これでのびのびとプレー出来る環境になり、17日のローマ戦でも意欲満々。コッパイタリアを逃したことで選手の間にも更に戦う姿勢が鮮明となり手強い相手となりそうです。どうなることやら、セリエの最終戦に注目です。
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本日最終節 決戦直前情報
いよいよ本日17日、セリエの最終節を迎えます。注目はもちろんローマの18年振りのスクデット獲得がなるのか?ローマの最大の好材料はホームでのゲームであるという事。しかし今シーズン4位を確定させたパルマ戦は楽観出来る相手ではありません。もちろんローマは勝てば文句なしの優勝。18年ぶり3度目のセリエAでのスクデット獲得となります。しかし優勝を諦めず虎視眈々と優勝を狙うユベントス、ラツィオは最終節にクラブの全てを賭けて最後の戦いに向うのです。さてローマのカペッロ監督は昨日、中田をメンバー20人枠に入れたと発表しました。当日この20人のなかで18人が最終的にベンチ入りを許されるのです。ベンチ入り出来ない2人はスタンドからの観戦となりますが、少なくとも中田はスクデット獲得のその場面にはいられる事が決まった訳です。しかし実際のところカペッロ監督は後半の勝負どころで中田を投入する事は決定的。中田はスクデット獲得のため最後の切り札として投入される可能性が高いとみられています。さて最後にもう一度セリエの優勝の行方を検証してみましょう!ローマが勝てばもちろん文句なく優勝。この試合ローマが負けてユベントスが勝てばユベントスの大逆転のスクデット獲得。それ以外はローマとユベントス、ローマとラツィオが同じ勝ち点で並ぶケースがある訳です。同じ勝ち点ならプレーオフで、21、24の両日にホームアンドアウエー方式で行う予定です。さてどうなる事になるのか本日、最終節の結果次第では欧州サッカーの歴史を塗り替える事態になるのか、スカパーでは9時45分より生中継。そしてフジテレビ系列では録画で深夜1時25分よりローマ対パルマ戦を放送します。
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ローマ劇的優勝!!!
最後に苦しんだ今シーズンのローマでした。ここ2シーズンのジンクスでもあった最後での逆転もプレッシャーを重くさせ、又対戦チームが強剛パルマであった事も不安を募らせた要因でもありました。そして4位を確定させたパルマにとっては、男を上げるには充分な舞台だった試合。その両チームではありますが、ローマはプレッシャーの掛かる試合だったにもかかわらず試合開始早々から積極的な攻撃を仕掛けました。特に監督ともめたモンテッラは先発出場し、非常に積極的なゴール前での動きでした。結果はもう皆さん御存じのようにローマの圧勝。トッティー、モンテッラ、バティストゥータとローマの誇る攻撃陣の底力を見た感じでした。3ー1での完勝でしたが、この点差以上に大差がついた試合運びでした。さて注目の中田は選手は後半34分過ぎに出場。しかしほぼ試合が決定付けられた後で、ほとんど見せ場のない場面での出場でした。しかもウルトラによるピッチ乱入も起り15分程度の中断。そして試合終了直後もウルトラの興奮は頂点に達し、選手たちも早々に退散した格好。18年振りのスクデットにロマニスタ大興奮の一日でした。
2000-2001シーズン第34節結果
ブレッシア3−1バーリ
フィオレンティーナ1−2ナポリ
インテル2−1ボローニャ
ユべントス2−1アタランタ
レッチェ2−1ラツィオ
レッジーナ2−1ミラン
ローマ3−1パルマ
ウディネーゼ2−3ヴィツェンツァ
べローナ2−1ペルージャ
2000-2001シーズン最終成績表
ローマ75 (ローマの優勝が決定)
ユべントス73
ラツィオ69
パルマ56
インテル51
ミラン49
アタランタ44
ブレッシア44
フィオレンティーナ43
ボローニャ43
ペルージャ42
ウディネーゼ38
レッチェ37
レッジーナ37 (降格プレーオフ)
べローナ37 (降格プレーオフ)
ヴィチェンツァ36 (降格決定)
ナポリ36 (降格決定)
バーリ20 (降格決定)
さてスクデット決定で湧くローマですが、この陰では降格、昇格での泣き笑いが当然あります。問題のセリエAからの降格はバーリ、ナポリ、ヴィアチェンツアが降格確定。そして勝ち点で並ぶ3チームのなか、直接対決での成績の良いレッチェが残留決定、そして残る1チームを決定するプレーオフの開催が決まりました。この降格のためのプレーオフはレッジ−ナ、べローナ。対戦は21日、24日にホーム&アウエイで行われる予定です。
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ローマ優勝とお金の話
ローマが、そして中田が優勝を決めましたね。あの日のローマはそれは凄い一日で、酔っぱらい、暴力、騒音に爆音を交えたクルマやバイクのエンジン音にほとほと参った私でした。とは言え、私も自宅で友人と祝杯、何とも言えないローマの夜でした。さて今回のスクデット獲得でローマの登録25選手にそれぞれ7億リラ(約4000万円)が支給されというニュースがラジオで流れていました。それだけでなくローマクラスの裕福なビッグクラブになればスポンサーも沢山います。今年のUEFAカップでは4回戦敗退にもかかわらずチームスポンサーから各選手にベンツのAクラスが贈られました。今回、18年振りのスクデット獲得なのですからスポンサーが各選手に特別賞が出る事間違いなしのようです。我々庶民からすれば羨ましい限りの話ですが、選手にとっては苦労して戦った長いシーズンからすればまだまだ小さな褒美に過ぎないのかもしれません。
2001年6月号記事
スペイン情報 西沢選手の解雇
スペインリーグで期待されながらもさっぱりだったのが、御存じエスパニョールに所属し、又日本代表でもあるFW西沢明訓選手です。さっぱりと言う言い方は余り良い表現ではありませんが、我々ファンにとっては中田選手のセリエ進出だけでなく、これに続くのが西沢選手だと確信し、応援していたのです。しかしサッカーの能力以外にも、言葉の適応力、食事、性格、習慣等いろいろな要因が活躍を左右するのは言う迄もありません。その結果がうまく行かなかったという事は分かりながらも、そのサッカーだけの結果を求めるのが悲しきかなファンの習性なのです。そしていろいろと憶測された西沢選手の去就は13日フローレス監督が戦力外通告を行い、事実上の解雇が決定致しました。 その西沢選手は各メディアに対し「エスパニョールのサッカーは、物足りない。来シーズンもヨーロッパでサッカーをしたい!」とコメントしたようです。前述のように西沢選手だけに活躍出来ない原因があるのではもちろんないのですが自分の能力を延ばし続ける努力を惜しまず、精進し続けて初めて活躍出来るベースを持つ事が出来るのかもしれませんね。
2001年6月号記事
ワールドカップチケット情報
コンフェデレーションズカップの意外な?!盛り上がりでそろそろワールドカップの入場券も気になるこの頃です。今月下旬よりは第一次販売分の当選の発表が順次行われる予定のようです。また有料となりますが電話での当選の可否がチェック出来るシステム(電話:0990-68-2002)も稼動し始めたようです。さてそのワールドカップ2002コリア-ジャパンのチケットがヤフーなどの大手サイトでのインターネットオークションから締め出される見通しとなりました。ワールドカップ日本組織委員会は正式にW杯チケットがネットオークションで出品、販売されないように大手サイト各社にチケットの出品を受け付けないように要請、各社より事実上の了解を取り付けました。しかし需要と供給の関係で市場が成り立つのが資本主義社会の基本。どのような形にしろ需要がある限り、チケットの売買は行われるでしょう。チケットのブラックマーケット流出は今回も最大の懸案ですが、これを防ぐためスポンサー各社への割り当て分も記名式にする方針のようです(しかしこれが市場へ流れるのが一番多いと思いますが)。チケットは来年4月に発行予定で、通し番号、名前を記載、本人と照合できるような方法が採られる見込みです。 さて当社のチケット販売についてはまだお伝え出来る段階になっていないのが現状です。本年12月から年明けには正式な発表を行う予定ですが、皆様にご迷惑が掛かるような事態が予想される場合には販売の中止も含めて今後も検討していくつもりでおります。正式発表までお待ち下さいませ。
2001年6月号記事
イタリア通信 中田の最終節とチケット
中田選手がスクデット獲得を目指した最後の戦い。6/17の優勝?!チケットは何と3時間で完売しました。ASローマは17日午後3時(日本時間夜10時)から18シーズンぶりの優勝をかけてパルマと対戦する事は日本のファンのみなさんはもう知っていますよね。この試合のチケットが売り出され、3時間で完売したというニュースはここローマでも何度もテレビでも報道されています。もちろん私もここローマでこのチケット入手を行う仕事をしていますが、今回は異常なくらいの盛り上がりと熱気で正直驚いているところです。4月のローマダービーでもチケットが入手が出来ない日本のファンの方が大勢いらっしゃったようですが、今回もかなりの方が入手出来なかったものと予想されています。せっかく入手されたお客様にはぜひとも中田選手の出場をプレゼントしたいと思っているのですがどうなりますやら。その中田選手もコンフェデの疲れのためかやや体調を落していましたがここへ来て、順調な仕上がりをみせているようです。13日にはトリゴリアの練習場でダッシュ、シュート練習、紅白戦を行い、好調ぶりをアピールしたようです。 又先週の試合でトラブルを起こしたモンテッラも和解し、最終節へ向けて調整しているようです。勝てば天国、負ければ地獄。万が一負けるような事にでもなれば、チーム内での新たなトラブルの火種も再燃するかもしれません。ローマにとっては絶対勝つ事が必要です。
2001年6月号記事
メキシコの風 「コンフェデ敗戦と代表復帰」
メキシコでも最近は衛星テレビやインターネット、電子メールを使えば日本のかなりの情報が集められます。十数年前は日本のテレビを観るなんて夢の又夢でした。ところが近年の目覚ましい社会の発展をここメキシコで実感出来るとは思いませんでした。そんな恩恵を受けて最近では日本でのサッカー情報を得る事も容易くなったのです。しかし親子で応援していたコンフェデレーションズカップでの日本の素晴らしい戦いぶりには本当に感激しました。まだまだ世界のトップと比べればその高い壁に近付いたとは言い難いかもしれませんが、それでも確実に強くなる日本を観ているのは楽しいものです。ところがその一方、日本と同様に応援していたメキシコの惨敗には正直がっかりしました。そして最近のメキシコ代表の戦いをみると確実に力が落ちている事を実感するのです。ワールドカップ予選でもかなりの苦戦を強いられているメキシコです。そのメキシコ代表にあのベテランが戻ってきました。そうGKのホルヘカンポス選手です。あのアメリカでのワールドカップでは小さなゴールキーパーとして世界中を魅了した選手です。その彼も今や34才となりました。体力的には当然、依然のような輝きはないかもしれません。しかしその経験の豊富さと、長年掛かって身に付けた英知は若い選手以上に今のメキシコに必要なのです。メキシコにとっては本当に重要な戦いとなるワールドカップ予選の次なる相手はコスタリカ。16日にその実力が試されるのです。復活に向けたメキシコの戦いを見守るメキシコの親子なのです。
2001年6月号記事
イタリア通信 ローマ痛恨のドロー
中田選手、日本のファンが1年間を賭けたスクデット獲得がなるのか?注目の試合ASローマは10日、ナポリのサンパオロ競技場でナポリと戦いました。バティー、トッティーの得点で一時は勝ち越し、ローマより大挙して応援に駆けつけた(筆者も)ローマサポーターは一時興奮のるつぼと化しましたが、結局痛恨の2―2のドローとなりました。82―83年シーズン以来の優勝は最終節17日のパルマ戦へと持ち越されました。中田選手はこの日ベンチへは入りましたが、出場機会はありませんでした。最終節、何としてでも勝たねば危うくなるスクデット獲得。中田にもぜひ絡んで欲しい最終節の試合です。
2001年6月号記事
イタリア通信 セリエBからの昇格
セリエAとBでは天国と地獄。それほどの差がその壁には立ちはだかっているのです。だからと言って本当のサッカーファンの多い、ここイタリアでは、もちろん地域と密着したクラブ作りをしていることもあり、Bだから、Cへ落ちたから、万年Dだという理由だけでファンが離れていく事はありません。日本で例えるなら阪神タイガースや広島カープと言った球団とちょっと似ているかもしれません。さて今月3日に行われたセリエBの9試合で、セリエBからAへの昇格が最終決定しました。イタリア国内で行われたセリエBの試合、注目のベローナはサレルニターナに2―0で快勝。4位以内が確定しました。これにより初のセリエA昇格を果たしたのです。 地元の熱狂振りはそれはそれは凄いの一言に尽きるぐらいのフィーバーぶりでした。さてこの日の結果で最終的に昇格が確定したのはトリノ、ピアチェンツァ、ベローナ、ベネチアの4クラブとなりました。セリエAからの降格は残念ながらバーリとなりました。この時期、サポーターにとっては明暗を分ける厳しい現実に、笑ったり、泣いたり悲喜こもごもです。
2001年6月号記事
イタリア通信 《ワールドカップ進出王手》
イタリアでのコンフェデレーションズカップの取扱い方はそう多くなく、又その興味の大半はこれからのセリエでのローマの優勝に注がれています。しかしカメルーン戦に勝利した日本代表については、イタリアでは大番狂わせという認識をもってメディアでも報道されています。さてセリエと並んで今イタリアでファンが注目しているのは御存じワールドカップの予選。日本の皆様は今回はワールドカップの本戦の事だけを考えていれば良い身分ですが、今ヨーロッパでは各国が戦々兢々としながら、この予選を戦っている最中なのです。そのイタリアですが、ワールドカップ予選8組でグルジアと戦い2―1で勝利しました。これでイタリアは予選突破をほぼ確実にしました。この日も活躍の中心はローマ勢でした。デルベッキオは先制ゴール、トッティは追加点と、正にイタリアリーグの状況をコピーするような二人の活躍でした。この日の結果で2位ルーマニアとの勝ち点差が7。早ければ6日にも予選突破第1号となる見込みとなり、イタリア中が大喜びしているのは言うまでもありません。その運命の日6日ですが、イタリア同組2位のルーマニアがリトアニアに敗れ、3位ハンガリーがグルジアと引き分け、敗戦ならイタリアの1位が確定、つまり予選突破が決まるのです。今イタリアでは大詰めの、国内リーグ、W杯予選と二つのサッカーの話題でもちきりになっています。
2001年6月号記事
名波欧州移籍決定か?! =フランスリーグへ=
ジュビロ磐田の名波選手が次シーズンよりフランスリーグへ移籍することが濃厚になったようです。これはフランスリーグの3チームからオファーが来ていることをチームが明らかにしたうえで、ジュビロ磐田の荒田社長が名波本人もスペインリーグ、フランスリーグへの移籍を希望しているしMその方向で調整してやりたいと言明しました。名波選手は御存じのように昨シーズンまでベネチアに在籍していましたが、今回は守備的でないスペイン、フランスのリーグへの移籍を強く希望していたと伝えられていました。これに応える形でジュビロ磐田サイドもベネチアに次いで、再度本人の希望を叶えさせてやりたいと表明したものです。これで名波選手の来シーズン(今年の夏)のフランスリーグ移籍が濃厚になったわけです。移籍先はマルセイユ、そして別の2チームとなりそうです。現在は意外と情報量の少ないフランスリーグですが、これをきっかけに日本での人気が高まって欲しいと思っているのですが.......。
2001年5月号記事
サッカーと金融商品(ドイツ)
金融と言ってもサラ金の話ではありません。ドイツの保険会社の最大手であるアリアンツはドイツの名門であり、先日の欧州チャンピオンズリーグを制したバイエルン・ミュンヘンと提携したことを明らかにしたのです。これはサッカーファン向けに開発した投資信託を、バイエルンの選手やバイエルンのクラブのメンバーやその他のサッカーファンへ販売するというもの。年内には新商品を開発し、スタジアム、会報、プロショップ等で販売する意向です。日本では到底考えられない話ですが、欧州でのサッカー人気の絶大さをしみじみと実感、又バイエルン・ミュンヘンの実力の高さからくるイメージアップは金融商品にまで効果があるようです。日本でもサッカーの地位向上が急務なのかもしれません。そこから更に国民1人ひとりに根ざし、サッカー大国となる先駆けとなるのかもしれません。
2001年5月号記事
レアルマドリッド リーグ優勝!
レアルマドリッドが28回目のリーグ優勝を手にしました。先日のチャンピオンズリーグでは優勝したバイエルンミュンヘンに決勝進出を阻まれたレアルでしたが、この日のアラべス戦ではプレッシャーをはね除ける5-0の完勝でした。先週のラヨ・バリェカーノ戦での勝利で優勝まで一勝に迫っていましたが、これで今シーズンのスペインサッカーの頂点に立ったのです。ラウル、イエロ、エルゲラ、グティの得点で、ファンとしてはたまらない1勝、そして優勝でした。
2001年5月号記事
お金で見るCL優勝とスクデット獲得
サッカーの欧州チャンピオンズリーグは御存知にのように23日ミラノ、サンシーロで決勝が行われました。バイエルン・ミュンヘンがPKの末、25年振りの優勝を手にしました。さてチャンピオンズリーグのタイトルはもちろんビッグなもの。トヨタカップへの出場権はもちろんですが、ビッグなのはタイトルだけではありません。その獲得賞金もかなりビッグなものなのです。ところで少し前に報道された話題にローマの中田選手がサッカー所得ランク世界8位、そして副収入だけなら世界2位であると発表されました。実際に中田がサッカーだけの年俸とボーナスを合わせた額は1700万フラン(約2億8900万円)と言われています。これにCMその他の収入を加えると実に4700万フラン(約8億円)にもなるのです。その中田が所属するASローマにとっては最も重要なスクデット獲得が目前。スクデットとは”小さな盾”という意味。この盾をモチーフにしたワッペンをスクデットと呼んでいます。オーナー、クラブ、選手にとってはこのスクデットをユニフォームに1年間縫い付けてシーズンを戦える。これこそがイタリアサッカー界にとっての最高の名誉なのです。そのスクデットの獲得クラブにはもちろん優勝賞金が渡されます。その金額は約150億リラ超。8億円強にもなります。そのほとんどは現場の選手等へ配分され、選手にとってもやりがいのある戦いとなっている訳です。先日のコッパイタリアでの優勝賞金は40億リラ、約2億円。いずれにしてもビッグマネーが動くのが欧州サッカー。この厳しくも激しい戦いの陰にはお金の戦いでもあるのです。さあ前述のチャンピオンズリーグ優勝のバイエルンミュンヘン。優勝賞金は何と1000万スイスフラン、約7億円にもなるのです。選手への配当が2200万円。敗れたバレンシアの獲得賞金でさえ約4億円となり、さすがに欧州でのサッカービジネスはビッグなんだなあと実感させられました。
2001年5月号記事
欧州CLバイエルン優勝!!!
サッカーの欧州チャンピオンズリーグが23日ミラノ、サンシーロで決勝が行われました。バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)は1―1のままもつれ込んだPK戦を僅差の5―4で制し、25年ぶり4度目の優勝を果たしました。バレンシア(スペイン)は今回も残念ながら優勝を逃しました。バイエルンは76年以来の優勝となりました。さてインターコンチネンタルカップでの戦いが今から楽しみです。久しぶりのドイツ勢の戦いはどうなりますことやら。
2001年5月号記事
◇メキシコの風 =タコスとサッカー=
メキシコの風は爽やかというよりは既に暑い日が多く、半袖で過ごす日々が続いています。暑く、又埃っぽいメキシコシティーは空気の薄さも手伝ってそろそろかなり不快指数が上がっています。そんななかでは体力の維持は日本にいるよりずっと重要な事。そのためには睡眠とともに、もう一つ重要なのが食事なのです。メキシコにきたら、絶対食べてみて欲しいのが、タコス。私自身、このタコスで体調の維持管理をしているくらい健康のバロメーターにしています。美味しいお店は屋台や庶民的なレストランのもの。小麦粉やとうもろこしで作ったトルテイージャ(タコスの皮) に肉やチーズ、大盛りの野菜を載せて、本当に日本の方にもファンが多い美味しい料理なのです!さてそんな美味しいタコスを食べながら観戦するのがメキシコサッカー。正にサマーリーグの決勝トーナメントの決勝が先日行われました。その決勝トーナメントの決勝の対戦はパチューカ対サントス。5/17 そして5/20 の両日に渡って戦いは繰り広げられました。結果は5/17の初戦はパチューカが2-1 でサントスを敗りました。そして20日の最後の試合はサントスが 3-1 パチューカに勝ち、両試合の結果サントスが優勝しました。中米のサッカー大国メキシコの熱い戦いもこれで一区切り。次に注目するのはメキシコ代表も参加するコンフェデレーションカップ。もちろん日本、韓国で行われるこの母国での試合に息子ともども期待するのは当然かもしれませんね。日本とともにメキシコを応援するメキシコ在住の親子なのでした。
2001年5月号記事
イタリア通信 =ローマ残留濃厚?!=
イタリアの新聞では、今中田の動向に注目が集まっています。それと言うのはもちろん、EU外選手枠の撤廃により出場が可能となった中田選手。そして彼の最近の活躍により、彼の市場価格が大幅に上がったためです。一方の報道では”ASローマは手放さす意思はなく、残留が濃厚”というもの。もう一つはセリエ以外のリーグへの転出をほのめかす報道です。この報道の根底にあるのはやはりトッティーの在籍によるサブとしての役割に終止してしまうという事。中田にとっては常時フル出場できる環境を希望しているといわれています。しかし我々サッカー通を自認するイタリア男性たちの間では実は中田はACミランへ行くのではないかと噂されています。このオフには大幅な補強が行われるのは必至。そして中盤の重要な役割を担う選手が欲しいのも又事実なのです。中田選手自身も以前ACミランは希望のクラブの一つであると語ったとも言われており、ミランの線はかなり強いのではと噂されているのです。スクデット獲得後にASローマのトレードも一気に加速しそうです。
2001年5月号記事
ロンドン通信 =プレミア番外編=
この話題をお伝えする前に、何とロンドンの乙女を喜ばす、この話題が飛び込んできました。UEFA CUPですが決勝リバプールがアラベスを5−4で敗りリバプールが優勝しました。波瀾の展開で非常に面白い試合でした。カップ戦に強いリバプールの本領発揮という事でしょうか。さてプレミアリーグも既に優勝が決まり、プレミアファンの一人としては、何か今一つ燃えるものがないリーグ戦に気落ち気味のロンドンの乙女です。このところ試合そっちのけで通うのがロンドンのパブ。私がいつも行くパブは、同じチームのファン同士が集まり、試合を見ながら応援したり、又応援が白熱してくれば歌を歌いながらの大歓声に、その雰囲気はたまらないの一言に尽きるのです。そしてこのパブの常連メンバーにはいつもチームに同行し、応援する熱狂的なファンも何人かいます。この人たちは、もちろん仕事優先ではなく試合優先。都合さえつけばスペインだろうが、ドイツだろうが、リーグ戦以外のカップ戦にさえ応援に駆け付ける熱狂振りです。この人たちから聞くチームの情報や臨場感ある数々の話に耳を傾けながらやる一杯のビールは、それはもうファンにとってはたまらない一杯なのです。このような熱狂的なファンがあればこそ世界有数のリーグやクラブを維持する、プレミアの地盤が出来るのです。この人たちから聞くチームの情報や臨場感ある数々の話に耳を傾けながらやる一杯のビールは、たまりません。しかしそんな熱狂的なファンにも実はクラブからの正式な許可が必要なのは余り日本では知られていないかもしれません。このチームに同行していろいろな国や、スタジアムで応援するには実は各クラブが発行するID(証明書)が必要となります。何故そのようなものが必要になるかと言えば、もちろんフーリガンとの一線を画すためのもの。熱狂的なファンとフーリガンを混同される方もいるようですが、これは全く違います。暴力や危険な応援には全く縁がなく、誠心誠意チームのために応援するのがこれらのチームから同行を許される人たちです。プレミアリーグは既に決着がつき意気消沈している乙女でしたが、イタリアセリエAでは羨ましいくらいの熱戦が続いています。そのうえEU外選手枠の撤廃により中田選手の出場、そして活躍があり、プレミアとついつい比較すれば嬉しさ半分、結果の決まったプレミアでは、マンチェスターユナイテッド以外のクラブの腑甲斐無さを考えれば悔しさ半分の複雑な心境です。マンチェスターUがこのうえ中田を欲しいと交渉しているようですが、これ以上マンチェUが強くなればプレミアの面白みがなくなってしまいます。そしてこの鬱憤を晴らしてくれるのはやはりパブ。イギリスのパブでの主流はエールビール。これは上面発酵させた昔ながらのビールのこと。まあ私としては下手な知識よりもその時の気分や体調に合わせて出向くパブでの雰囲気が最大の魅力。喜怒哀楽のあるロンドンのパブは私にとっては必要不可欠な存在です。
2001年5月号記事
イタリア通信 『ロベルトバッジオの夢』
最近ではイタリアの貴公子、王子様と呼ばれ日本でもお馴染みのトッティーやユベントス勢のインザ−ギやデルピエロに代表という代名詞を奪われつつある感があるのはロベルトバッジオです。しかしイタリア人にとってはそんな若造ばかりの代表ではなく、経験豊富な、しかも誰からも愛される人格者でもあり、本当の意味でのイタリアのスーパースターだと感じているのがこのバッジオ選手なのです。29節のレッチェ戦では何とハットトリックを決め、その存在感をまだまだ健在だと言わんばかりの活躍でした。思い返せば90年、記念すべきイタリアでの大会でデビューしたのがバッジオでした。サブとしての役割にもかかわらず、当時のチェコスロバキア戦では初ゴールも決め、合計4試合への出場を果たしました。そして大活躍の94年米国大会では7試合に出場し、5得点を上げ、イタリア準優勝の立て役者でもありました。そして前回フランス大会へも出場しました。現在34歳のバッジオ選手。普通であればそろそろ代表への引退は当たり前の話なのですが、バッジオにとっては第二の故郷とまで言い切り、又尊敬して止まない日本と日本の人たちですから、バッジオには今回の「2002ワールドカップコリア・ジャパン」は特別なもの。自身の最後の晴れ舞台としては申し分ない大きなイベントなのです。もちろん年齢的にも又肉体の衰えもあるのも承知はしているのですが、目標を大きく持ち、ぜひとも4度目のワールドカップとして出場して貰いたいと考えているイタリア人が本当に沢山いるのです。ロベルトバッジオ選手のこのサッカー人生の最終節近くになっての大きな夢を日本の皆さんに応援して欲しいと願ってやみません。
2001年5月号記事
スクデット獲得とトッティーの怒
1982ー83シーズン以来、ついにASローマがスクデット獲得へ又一歩前進しました。その前進の立て役者がまたも中田選手でした。両チーム打開策の見出せない後半の15分、トッティーに代わって出場した中田選手は交代3分後には正にヒーローと呼ぶにふさわしいサポーターからの大声援を受けていました。この日モンテラのゴールをアシストした中田の評価はもううなぎ登りなのですが、その陰で怒り心頭なのがトッティーでした。このところスタメンは確保しながらも後半の勝負どころには、中田との交代を余儀なくされ、しかもその中田の活躍でチームのスクデット獲得が近づいてくるとなれば心穏やかではないのは当たり前かもしれません。そのいらだちが中田との交代させられた時に、ここそこへ表れていました。その怒りともとれる不満な態度に自らがいらだっているのかもしれません。
2001年5月号記事
バイエルンミュンヘンCL決勝進出
クロアチアでフーリガンが大暴れしたニュースがテレビでかなり大きく報道されていました、その陰であまり日本での一般のニュースでは報道されませんが、欧州での大切な試合の結果が出ました。欧州チャンピオンズリーグ決勝はバイエルンVSバレンシアに決まりました。ミュンヘンでの準決勝第2戦、バイエルン・ミュンヘン対レアル・マドリードの試合は2―1で、準決勝第1戦に続きバイエルンが連勝し2年ぶりの決勝進出を決めました。これでバイエルンは昨年準決勝で敗れたRマドリードに完勝し、雪辱を晴らし決勝に進出するわけです。バイエルンは前半、1点先制した後の18分にロべカル-ラウル-フィーゴと繋いだボールを決められ同点とされましたが、34分にはゴール前25メートルよりのフリーキックをショルがイェレーミスへ繋ぎ、決勝点を上げました。後半は追い上げるレアルの凄まじい攻撃をドイツのスーパースター、GKカーンを中心とした素晴らしい守備で守りきり、遂に決勝進出を果たしました。さて決勝の相手は昨年準優勝のバレンシア(スペイン)との間で行われます。5月23日(水曜日)ミラノのサンシーロでの決戦はぜひとも見逃せませんね。
2001年5月号記事
ブンデスリ−ガ情報 『国民性と試合日程』
ブンデスリーガは最近日本の方には余り人気がないのは何故なのでしょうか?サッカースタイルの好みなのか、あるいはスター選手の認知度が低いのか、はたまた最近のワールドカップや各カップ戦での成績と関連するのかとにかく、日本でのドイツサッカーファンの増加のためにお役に立てたらと思ってはいるのですが......。さてそのブンデスリ−ガですが来シーズンより試合開催のルールが一部変更となるようなのです。ドイツのサッカーファンにとってはサッカーの試合と言えば”土曜日15時半キックオフ”が合い言葉だったのです。ところがここ数年、ファン不在の勝手な都合で分散型の開催となっており(金曜-日曜開催)これが原因でドイツ国内でのブンデス離れも加速していると一部の新聞等のメディアでは報道されていました。これを従来の形へ戻そうとする動きがファンの間で広まり、遂にリーグ側も重い腰を上げ、従来の”土曜日15時半キックオフ”へ再度変更する方向で調整に入っているようなのです。日本や米国のような新しいものを好む民族にとっては定番、定石と言った言葉も少しづつ忘れ去られていく言葉なのでしょうが、ここ欧州地域ではそれはまったくの逆。特にドイツでは歴史を重んじ、又家系を尊び、そして昔ながらの脈々と受け継がれたものを大変好む傾向にあります。もちろん宗教的なバックグラウンドもあるのかもしれませんが、休息日である日曜日に営業する主だったお店はもちろん皆無ですし、それが昔ながらの流儀でもあります。いずれにしてもこの変更により多くのドイツサッカーファンが再びスタジアムでの観戦に赴き、それによって後押しされた選手が素晴らしいプレーを観客に魅せ、そしてサッカーの繁栄をアシスト出来たら我々ドイツファンにとっても最高ですよね。
2001年5月号記事
イタリア通信 『EU外選手枠の撤廃と中田のシュート』
イタリアでも度々批判のタネであった懸案が、これまでのEU外選手枠だったのです。5人までの登録及び3人までの出場が各クラブへ義務付けられていたのは皆さんご承知の通りです。この枠でいつも出場機会どころか、ベンチ入りさえ脅かされていた一人が中田選手でした。しかし何人かの選手が偽造パスポートに関わっていた問題が表面化し、社会問題にもなっていたのでした。その問題が今回ようやく裁判所で審議されることになり、最終的に撤廃されることが決定、即実施となったのです。この数年はイタリアでプレーする外国人選手に対し、事実上、人種やパスポートで雇用の平等な権利を差別していたわけです。これで外国人選手は真の実力のみで評価される事となり、新しい日本人選手も実力さえあればセリエへの移籍がこの問題にとらわれる事なく可能になったのです。中田選手も早速ユベントス戦でのベンチ入りが出来、恩恵を受けた格好です。さてその中田選手はトリノでの2位ユベントスと対戦しました。試合は2―2で引き分け、18年ぶりとなるスクデット獲得に向け一歩前進しました。この試合中田選手は途中出場、今季2点目となるシュートを決めたうえに、同点ゴールをアシストし、重要な試合で何とか引き分けに持ち込む重要な活躍は、大きくチームに貢献したのです。この日の試合はローマにとっても、ユベントスにとってもスクデット獲得には重要な試合でした。ローマは前半デルピエロ、ジダンに相次いで得点を許す苦しい展開でした。これを救ったのが、EU外選手枠の撤廃で早速出場機会を得た、中田でした。後半14分、トッティに代わり出場。そして33分25メートルのミドルシュートを見事に決めました。その後ロスタイムにもゴールをアシストし、この日は大活躍となったのでした。いよいよ大詰め、残り5試合。ローマの勝ち点は64。ラツィオが59で2位に浮上。ユベントスは58で3位に後退しましたが、最後まで混戦模様となりそうです。
2001年5月号記事
チャンピオンズリーグ『バイエルンミュンヘン』
バイエルンがチャンピオンズリーグの決勝へ王手をかけました。欧州サッカーチャンピオンズリーグの準決勝、バイエルン・ミュンヘン対レアル・マドリードの試合は1-0でレアルを下しました。日本のワールドサッカーファンといえば、昔はドイツを指しましたが、今やイタリアやスペインにそのお株を奪われた格好です。そのドイツの名門といえばバイエルン・ミュンヘンですよね。今回の欧州サッカーチャンピオンズリーグの準決勝第1戦はアウエー、そして前回王者レアル・マドリードろの対戦でした。この試合を1―0で先勝したのです。昔ながらのドイツファンとしては喜びの25年ぶりの欧州制覇に大きく前進したわけです。ドイツ代表GK、スーパースターのオリバー・カーン選手がファインセーブを連発。ブラジル代表FWジョバネ・エウベルの決勝ゴールへつなげる陰のMVPでした。第2戦は9日にホーム、ドイツのミュンヘンで行われるます。欧州制覇はもう直ぐそこに手が届きそうです。
2001年4月号記事
ASローマ中田の移籍話変遷
先日ののフレンドリーマッチ、スペイン対日本はもう皆さんご覧になられましたよね!?観ていない方も結果は御存じかもしれませんね。試合開始直後はあまりボールが手に(足に)ついていない日本代表でしたが、徐々に守備的布陣が効を奏し、又川口の再三のファインセーブもあり、最後の最後迄得点を与えませんでした。惜しくもロスタイムにゴールを決められ1-0で惜敗しました。その試合のなかでも度々厳しいチェックを受け、無敵艦隊からも注目されていたのがASローマの中田選手でした。先日の試合では久しぶりのスタメン、そのうえ今シーズンの初ゴールまで決め、絶好調を維持しているようです。次回、4月29日のラツィオとのローマダービーでも、トッティーの怪我があり出場の可能性が高くなったと噂されています。ところがその中田選手、水面下ではもう来シーズンへ向けて移籍の話が活発化。中田選手自身もワールドカップへ向けてこのシーズンは更にレベルアップを果たすべく、スタメンそしてフル出場出来るチームを優先してのチーム探しとなっているようです。しかしそのトレードの話もたくさんの噂が飛び交い、今やどれが本当なのかさっぱり分からない状態なのです。以前ロンドン通信担当のロンドンの乙女さんもマンUが獲得を表明したと喜んでいましたがその後はもうスペインリーグに確定.....という報道までされ、もはや英国への移籍は絶たれたと思っていました。ところが今回ア−セナルも獲得を表明とのニュース。この情報をロンドンの乙女さんが聞いたら(現在北欧へ出張中)きっと再び大喜びされることでしょう。しかし今やいろいろな情報が飛び交いどれが本当なのか誰にも分からないのかもしれません。今回は移籍の情報が流れたチームを整理してお伝えしたいと思います。
◎移籍候補として情報が流れたイタリアのクラブ
パルマ.....一時は確定とまで噂される。仏代表テュラム等との交換 本命か?!
ユベントス.....ジダンの動向によっては本格化するかも
フィオレンティーナ.....ルイコスタの動向で再び再燃するかも?!
ACミラン.....中田自身も移籍を希望しているクラブとの噂
◎移籍候補として情報が流れた欧州のクラブ
仏サンジェルマン.....移籍にはトルシエ監督も支援?
スペインリーグ....Rマドリッドを中心にバレンシア等も食指を動かしている
マンチェスターU.....クラブとしても獲得リストに乗り、本格化するか?
ア−セナル.....ベンゲル監督熱望。獲得へ向け正式に名乗り
2001年4月号記事
イタリア通信 『ASローマと中田のゴール』
今月4月29日のローマダービーは日本の皆様も大挙してイタリアへお越しのようで、既に相当数のチケットを手配させて頂きました。しかし残念ながら2時間で全てのチケットが完売。もし現地で安く入手したいという方がいればそれは諦めた方が良さそうです。しかしダフ屋からの入手は可能。偽物も横行するのでお勧めはしませんが、どうしても観戦したいという方がいれば一度チャレンジしてみるのも良いかもしれません。昨日の試合、ローマの中田がやっとの思いでウディネーゼ戦に出場出来るました。ここ4試合、外国人枠の問題でベンチ入りさえ出来ずに、外され続けたMF、我らが中田ですが、トッティとアルゼンチン人のDFサミュエルが警告累積で出場停止のため、2月11日のボローニャ戦以来の何と9試合ぶりのスタメンになったのでした。しかしさすが中田。今シーズン初のゴール、しかも難しいボレーシュートを決め満面の笑みを我々ファンに見せてくれました。最近ここまで笑顔の中田選手を見たのは本当になかった事。海外で活躍する日本人の代表と言えば何年か前までは野茂と中田両選手だったのが、最近はイチロー、新庄、佐々木等にすっかり取って代わられていたのですが、野茂同様、やはりパイオニアは俺だと言わんばかりの中田選手でした。各新聞ではASローマで決める中田の最後のゴール、そしてスクデットにリーチを駈ける中田選手のゴールと報じています。もう中田選手の移籍は既成事実のような報道振りの各紙です。しかしその移籍の話。またまた驚きのニュースが伝えられています。レアルの会長が中田選手の代理人と接触したと大きく報じているんです。一時はパルマ決定との報道を受けて当メルマガでも大きくお伝えしたのですが、その後は状況が二転三転、フィオレンティナ、フランス・サンジェルマン、マンチェスターユナイテッド、そして今回のレアルマドリドと欧州強剛の各リーグを一順したという感じです。そして今回の移籍先の「噂」はスペイン。それもRマドリッドだけでなく、バレンシア、アラベスも候補にあがっているのです。地元紙では中田の代理人がRマドリードの会長と接触したと報じました。先日の久方ぶりの記者会見でも「移籍はシーズン終了後考える」と話し、移籍の決断をしている様子が伺えました。これも噂ですが中田本人はACミラン、インテルミラノへの移籍を希望していると言われてもいます。気の早いスポーツ紙は来シーズン中田がスペインのピッチに立つ事だけは間違いないとまで書いていますが果たしてどうなることやら。
2001年4月号記事
ロンドン通信 『チャンピオンズリーグ』
いやあ、何でこうなるのと言った感じのア−セナルの試合。まったく何と言うか頭にきちゃってもう何も考えたくないと言った試合でした。リーグ戦の鬱憤をこのチャンピオンズリーグで晴らすべく、乙女はひたすら応援しまくった準準決勝第1戦は1ー2の逆転勝利。歓喜の美酒を味わったのです。そして第2戦。もちろんアウエイでもあり、加えてホームでは異常な強さをみせるバレンシアですから当然ア−セナルにとっても油断するような半端な試合ではありませんでした。しかし先日のリーグ戦ではミドルズブラに完敗、そしてマンチェスターユナイテッドへ献上したような形での優勝決定のショックが尾を引いているのか、この日はとにかく攻められて、攻められて、そして何とか守ったという感じの前半でした。しかし後半30分、アングロマが放ったボールを頭で合わせたカルーが決勝ゴールを決め1ー0でバレンシアが愛するア−セナルを下したのです。第1、2戦の合計得点は2ー2で同点でしたが、アウエイゴールの差で涙を飲んだのはア−セナルだったわけです。この日ア−セナルが放ったシュートは6。バレンシアの14と比べれば半分以下ですから勝てる筈もありません。攻撃型を好む乙女の心からすればストレスがたまった今回の試合はもう最悪でした。やけ酒を心に決めてもいらつきが収まらない乙女でしたが、ラコルニャで行われたデポルティボとリーズの試合では2ー0とデポルティボに負ながらも合計の得点2ー3でリーズが準決勝進出を決め、何とか心を落ち着かせた乙女だったのでした。準決勝にはじめて駒を進めたリーズを次回から応援することを決め、何とか心を落ち着かせた乙女でした。
2001年4月号記事
南アフリカサッカーと国内の治安
南アフリカの観光資源といったら、それはもう凄いの一言です。花の季節にはそれはそれは満開の素晴らしい花が咲き、数多くの動物はもう皆さん御存じの通りです。その他にも南アフリカのワイン、ワイナリーは品質が高く、通の方たちの間では有名なものも多数あります。その南アフリカですが、2006年のワールドカップ開催に立候補しましたが、まさかの誘致失敗。 その栄誉をドイツに奪い取られた格好になったのでした。ぜひとも2010年の大会には開催地に選ばれたいという強い意志があり、そのためにも今からの誘致活動は必要不可欠。ライバルもモロッコ、カナダとあなどれない強敵とみられており、予断を許しません。しかし今後W杯開催は大陸連盟持ち回りでの開催となる方向にあり、実質上はアフリカ勢の戦いとみられています。ところがその矢先、南アの国内リーグ(プレミアリーグ)一の人気カード、11日エリスパーク競技場で行われたカイザーチーフス対オーランド・パイレーツ戦で、ファンが場内に殺到、将棋倒しとなり、43人以上が死亡しました。けが人は何と160余人に登り、南アフリカのサッカー史上で最悪の惨事になった模様です。この試合、6万2千人収容のエリスパーク競技場での開催でしたが、一切の前売り券の発売がなかったうえ、前述の通り南ア有数の人気カードだったために、約8万人が一気に押し寄せ、事故がおこったのでした。今後この惨事が2010年W杯の開催地決定にも影響があるのではと懸念されており、アフリカサッカー関係者もやきもきさせているようです。もちろんアフリカでも一、ニの実力を持つ南アフリカでのサッカー人気がこの事故のバックグランドにあったことは言うまでもありません。南アフリカの観光資源、そしてサッカーについてお伝えしましたように、アフリカでも南アはトップクラスの実力を持っています。しかしいざ国内治安に目を向ければ、正直かなり危険と言わざるを得ないのが、この南アフリカなのです。アパルトヘイトの廃止は確かに行われましたが、一部の白人に集中する資産や資源を牛耳られ、大多数の黒人には仕事もなく、略奪、強姦、強盗、放火など治安の悪化が懸念されています。一部の都市ではストリートチルドレンによる犯罪も急増しています。仕事関係のある白人に言わせれば、南アフリカではタクシーでさえ、非常に危険で、まず観光客や外国人は絶対に乗らないようにといつも言っいます。そんな南アフリカですから、スポーツに限定してもサッカー、ラグビークリケット、スポーツハンティング等素晴らしいものが数多くあるのですが、如何せん日本からの観戦は慣れていない方や個人旅行ではちょっと難しいかもしれませんね。
2001年4月号記事
ロンドン通信 『マンチェスターユナイテッド』
日本では世界最強のサッカーと言えば何故だか、10人中7、8人までもがイタリア-セリエAだとファンの皆様は信じています。しかしここロンドンではもちろん世界最強のサッカーは10人中10人が(もちろんですが)それはプレミアリーグだと信じています。もちろんロンドン通信を担当する私、ロンドンの乙女も疑いもなくプレミアファンですから、どこが一番かは別として、3度の飯よりも(下品な言い回しですみません)プレミアリーグ。プレミアリーグは兎に角最高だと思っています。そのプレミアリーグの中でも最強を誇るのが王者マンチェスター・ユナイテッドですよね。ここ10年間で7度のリーグ制覇し、正に黄金時代を謳歌しているといった感じです。リバプールに次ぐ優勝回数14度を数え、今回も5試合を残し、2位ア−セナルがここロンドンでの試合を落した為に、逆転不可能な勝ち点差を16とし、断トツの優勝となったのです。乙女は正直、ロンドン在住ですからア−セナル、チェルシーのロンドン勢を応援していますし、又日本人に評価の高いベンゲル、ヴィアリ両監督の采配にも注目していたのですが、赤い悪魔=マンチェスターユナイテッド、そしてそれを率いるファーガソン監督の前では空しく空回りするだけのロンドン勢なのでした。この日ア−セナルが敗れた瞬間、ロンドンの街は重苦しい雰囲気に包まれ、パブやバーでのため息まじりの会話が印象的でした。さてそんなこんなのプレミアリーグですが、先日中田選手の情報をお伝えしたロンドン通信でしたが、奇しくも本当に中田選手を獲得するべくあのマンチェスターユナイテッドが動き出しているとの情報が流れています。もちろんイタリアの守備的なサッカーとは一線を画すプレミアリーグですから、中田選手の体力的な問題もありその動向についてはまだ流動的ではありますが、プレミアファンの乙女としてはぜひぜひ中田選手のプレミア移籍を応援していきたいと思っています。(何としてもフランスリーグだけは嫌だと個人的には思っているのですが...)
2001年4月号記事
ロンドン通信 =中田の移籍=
ロンドンでの今ホットな話題は英国連邦の一つでもあるオーストラリアがワールドカップの予選で、対米国領サモアとの試合で何と31-0で圧勝した事です。もちろん大勝した事そのものを喜んでいるのはもちろんですが、その世界最多得点記録となった31点に国民は驚いているのです。その上先日のトンガ戦でも22-0で記録を塗り替えたばかりだった事も今回の再度の記録更新に英国国民の話題になっているわけなのです。さてロンドンでも中田選手がローマからどこへ移籍するのかは在英日本人、そしてサッカー通のあいだでは何かと話題に登ります。先日もバスドライバーのエリックが中田がプレミアリーグへ移籍する事が電撃的に決まったんだとほんのジョークのつもりで言ったのを間に受けた私は、あちこちへ電話を掛けまくって友人、知人に言いふらし、とんだ笑い者になったのでした。その中田選手に対しフランス1部リーグの強豪パリSGが前フランス代表FWのニコラアネルカ選手を交換要員としてトレードを希望していると噂されています。この話題、フランスの地元紙が報じたと言うことを英国でも伝えられましたが、先日読んだ日本のスポーツ紙にも「中田はフランスリーグ、パリSGに移籍する見通し」と話したトルシエ監督の話題が掲載されていました。 まあいつもこのトレードに関してはあれこれと噂ばかりが先立つのが常ですから、半分程度しか信じないのですが、英国在住、プレミアファンの乙女としては、中田選手のこととなるとついつい信じてしまうのです。英国はサッカー発祥の地と日本でも良く言われるのですが、日本あるいは日本人の多くがセリエのファン。この本場英国のプレミアリーグを日本のもっと多くの方にファンになってもらうためには中田選手のような若きリーダーにぜひ移籍してきて貰いたいと願うのです。アメリカのメジャーリーグのように日本人が沢山活躍するプレミアリーグを夢みて今日も乙女はパブへ行くう〜。
2001年4月号記事
欧州チャンピオンズ・リーグ
ヨーロッパ、チャンピオンズリーグ。先日4月3、4日で行われた準々決勝の第一戦ではバイエルンミュンヘン、ガラタサライ、リーズ、そしてア−セナルが勝利しました。昨年、7月12日より始まった1次予選ラウンドから延々と続いた熱い戦いも終盤に近付いてきた訳です。前回のチャンピオン、スペインのレアルマドリッドもここまで勝ち進んで来たものの、準々決勝、第一戦では苦杯を舐めさせられた格好。注目の第ニ戦ではトルコのガラタサライに意地を見せられるかが鍵となります。このチャンピオンズリーグ、もう皆さん御存じのようにUEFAランキングが高ければ高いほど有利。その中でも予選ラウンド、3次予選より這い上がってきたのが、レアルを敗った前述のトルコのガラタサライなのです。本戦1次リーグ、グループDでは2勝2敗2分ながら、辛くも得失点差で2次リーグへ進みました。その2次リーグ、グループBでは並みいる強豪が揃うグループ。ラコルーニャ、ミランそしてパリサンジェルマン。この中で見事3勝2敗1分という結果で遂に決勝トーナメントへ進出したのです。しかし並み居る強豪です。今後のガラタサライがどうなるかはまだまだ予断を許しません。それがサッカーの醍醐味でもあるのです。今後の展開はどうなることやら。楽しみです。
=準々決勝組み合わせ=
マンチェスターユナイテッド 対 バイエルンミュンヘン
ガラタサライ 対 レアル・マドリッド
リーズ 対 デポルティーボ
アーセナル 対 バレンシア
=準決勝組み合わせ=
リーズ、デポルティーボの勝者 対 アーセナル、バレンシアの勝者
ガラタサライ、レアルの勝者 対 マンチェスター、バイエルンの勝者
=準々決勝=
第2戦 2001年4月17・18日
=準決勝=
第1戦 2001年5月1・2日
第2戦 2001年5月8・9日
=決勝=
2001年5月23日(ジュゼッペ・メアッツァ / ミラノ)
2001年4月号記事
米国MLSいよいよ開幕
欧州の各リーグはいよいよ佳境に入り、熱戦が続いています。そしてTOTOの導入もあり、何かと話題のJリーグも開幕し、我々ファンを楽しませてくれています。さてその陰でひっそりと?!開幕を迎えようとしているのが米国MLS-メジャーリーグサッカーなのです。当初、米国内では全く認知度の低いスポーツだったサッカーをワールドカップ開催をスタートとし、リーグを設立。徐々に人気を広めて行っています。以前では考えられなかったのですが、今やウオルマートやKマートといった雑貨を扱うディスカウント店へ行けばサッカーがデザインとなったTシャツやトレーナーも見受けられるようになりました。意外に注目の米国メジャーリーグサッカーなのです。ぜひスカパー等での観戦をお勧めします。先週の土曜日、4月7日に遂に今シーズンの開幕となりました。私個人としては日本の有望な若手も海外リーグに慣れるなら先ず習慣や情報が入りやすい米国をターゲットにし、進出するのも面白いと思っています。否むしろ米国のスターを目指しても良いかもしれません。若干年はくっていますが、世界のスーパースターも在籍するMLSですから日本でもっともっと盛り上がって良いと思っています。今ひとつ日本では人気、評価とも低いのですがもっともっとヒートアップして欲しいと願っています。
2001年4月号記事
コンフェデレーションズ・カップ 韓国・日本大会
会社の近くの川沿いにある桜並木も本当に満開で今が見どころ。もちろん暇もありませんから、ゆっくりお花見とはいきませんが、横を通るだけですがすがしい気分になります。たまには家族でお酒でも飲みながらゆっくりとお花見でもしたいものですね。さて今日の話題は.........
ワールドカップの前哨戦として開催されるのがコンフェデレーションズカップです。この大会、FIFAが主催する国際大会。各大陸連盟の優勝国、前回優勝国と開催国の8か国の代表チームが参加して戦う豪華な顔ぶれの大会なのです。4チームづつの2グループでのリーグ戦を行い、上位2チーム、合計4チームが、決勝トーナメントを戦います。各グループリーグと準決勝は日韓両国で開催、開幕戦と3位決定戦は韓国で、そして決勝は日本で行われます。 さてこの大会の情報ですが、各メディアでの取扱いが余り多くありません。前述のように強豪国が参加し、しかも今回この顔ぶれと対戦するのは我らが韓国、日本の両国な訳です。皆さんにもぜひ注目してもらいたい大会なのです。まだ詳細を御存じない方のために入場券の入手方法等をぜひご覧のうえ、早めの申し込みをお勧め致します。
◎チケット販売
3月11日まで郵送又はインターネットによる申し込み受付中です。各試合は全席指定で入場料は予選リーグ カテゴリー1が7000円、カテゴリー2が5000円、カテゴリー3が3000円。準決勝はカテゴリー1から順に1万円、7000円、4000円。決勝は 1万1000円、8000円、5000円
◎インターネットでの申し込み
12日午前零時まで下記サイトにて http://2001.jfa.or.jp/
◎郵送による申し込み
11日必着。官製はがきに住所 、氏名(漢字・フリガナ付き)、年齢、性別、電話番号(市外局番から)、観戦希望試合(1試合だけ)、会場名、席席の種類(カテゴリー1〜3)、購入希望枚数(1人4枚まで)を記入。
宛先は〒162―8691 東京都新宿区牛 込郵便局私書箱11号「FIFA コンフェデレーションズカップ」入場券係まで。
チケットは抽選にて。当選通知は5月初旬。その他お問い合わせは
TEL:03-5294-1004 コンフェデ杯インフォメーションセンター宛
2001年3月号記事
メキシコの風 =W杯北中米カリブ海地区決勝リーグ=
皆様御無沙汰しています。メキシコミニ通信。今回から勝手にメキシコの風などという名前に変えさせて頂きました。前回お伝えした内容はアメリカスに移籍したサモラ−ノ選手についてでしたから、それからかなりの日がたってしまいましたね。なかなか書けそうで、書けないのが原稿。努力はしているつもりでも気が付けば、あっという間に時間が経っているのです。さて前回の記事の後子供を連れて一度サッカー観戦へは行ったのですが、今回はテレビでの観戦となりました。さて今回お伝えするはW杯北中米カリブ海地区決勝リーグ1試合の様子、結果はメキシコがジャマイカに4−0で快勝、初勝利を挙げました。このメキシコシティーは世界でも有数の海抜の高い位置にある首都。選手の負担もかなりのものだと思います。もちろんアウエイ−はどこのチームでも不利である事は事実ですが、ここメキシコシティーでは明らかにアウエイ−のチームは不利なのです。空気の薄さは我々が想像する以上に凄いのです。高地での成績がこれほど成績を左右する都市は世界でもそう多くはないでしょう。ところで今の時期のメキシコは寒暖の差が激しい、慣れない者にとってはとても疲れる時期でもあります。最高温度は20〜25度と、もう半袖で充分な陽気。ところが一旦日が落ちればぐんぐん気温も下がり、10度以下になることもしばしばです。さてW杯北中米カリブ海地区決勝リーグはメキシコ、ジャマイカ両国とも1勝1敗の勝ち点3となりました。混戦模様の北中米ですが、台風の目トリニダードトバコを中心にまだまだこれからが正念場となるでしょう。
2001年3月号記事
ロンドン通信 =パブでプレミア観戦=
久々のロンドン通信。お届けするのはロンドンの乙女です。日本はそろそろ春の声を聞く頃だと思います。ここロンドンも最近やっと暖かくなりつつあります。最低気温も5度前後と何とかしのげる寒さとなりました。しかしこの所雨の日が多く、ただでも暗い冬の季節が続く英国なのですが春を前にしてもうひと踏ん張り必要なのかもしれません。ただし個人的には日本のこの季節はひどい花粉症だったのですが、ロンドンではどういう訳か花粉症が軽く、その点では最高のロンドンという事でしょうか。 ところで以前にも伝えたように現在のプレミアリーグのチケットはかなり入手しにくくなっています。特にマンチェスターユナイテッド、リバプール、ア−セナル、チェルシー等の試合は約1ヶ月前の前売りの発売に合わせて並ばなければまず入手出来ません。当然数千枚程度の当日券を入手しようと思えば、更に入手は大変になります。もちろん時間と心の余裕があれば並んででもと考えるのでしょうが、多くのファンたちは最初から諦めて”別”の場所での観戦を決め、直行するのです。その別の場所とは、私の大好きな、そして英国人ももちろん大好きな「パブ」なのです。私が個人的に大好きなのは黒ビールのギネス。しかしロンドンのパブでの一般的なビールはALEと呼ばれるオリジナル醸造のビール。私もそうなのですが、どちらかと言えば強いお酒を好むのが英国人。米国では何でもライトなものがお洒落で格好良いという(日本でもそうですよね!?)風潮ですが欧州、そして英国でも昔ながらの脈々と受け継がれる伝統の味が唯一好まれる味なのです。さてその手軽にのめて、アルコール度数の強いALEで一杯やりながら観るのがサッカーな訳です。ところで現在プレミアリーグのトップを走るのがやはり黄金時代を迎えるマンチェスターユナイテッドです。2位に大きく水をあけての首位。今年の本命もやはりマンチェUなのでしょうか?追撃を期待したア−セナル、そしてチェルシーでしたが特にチェルシーには期待はずれで残念でなりません。しかしまだ最終結果が出たわけではありません。最後まで諦めないのがやはり大切かもしれませんね。
2001年3月号記事
スペイン通信 =ワールドカップ予選=
日本は王者フランスとの親善試合で5-0の大敗を期しました。同じ頃欧州各地ではワールドカップの予選も行われたのです。スペインのサッカーはバスク地方の英国人炭鉱夫を通じて広がり、マドリッド、バルセロナ、バレンシア等の国内へその広がりをみせたのです。さてそうやって伝わったスペインサッカーの始まりでしたが、今やそのスペインは世界有数のサッカー王国となりました。今回は2002年に向けたワールドカップに向けた予選、リヒテンシュタインとの戦いに臨みましたがスペインは5−0と、きしくも日本代表と同じ点数にて勝利を手にしましたのです。しかし当初スペインは対マルタ戦で記録した12-0という試合を意識していると伝えられていましたが、全体的に動きが今ひとつで、結果的には、その記録に遠く及ばない5-0という平凡な試合となりました。ボールの大半はリヒテンシュタインを大きく上回り、試合を優勢に進めたのですが、リヒテンシュタインの集中的な守りに対してなかなか得点を上げる事が出来ませんでした。しかしイエロとメンディエタの活躍はさすがと思わせるものもありました。イエロは確実にPKを決め、メンディエタはこの試合で2ゴールをマーク、エルゲラの先取点のアシストも行いました。次回のW杯予選は6月2日のボスニア戦。来週3月28日にはバレンシアで、フランスとの親善試合も予定されており、これからもうひと踏ん張りを見せて欲しいと思っています。さて国内リーグに目を向ければ、いよいよ佳境。27節を終えてレアル・マドリッド56、デポルティーボ51、バレンシア49と依然レアルの優位が続いています。ますます目が離せないリーグ戦にも注目が必要です。
2001年3月号記事
=中田のパルマ移籍が確定的=
UEFAカップをはじめ数々のタイトルを獲得し、イタリア北部の地方都市が本拠のクラブ、それが今回中田の移籍が確実になったパルマなのです。豊富な資金源をバックに、常に優勝争いに加わっている古豪のチ−ムです。フランス代表のDFテュラム。そしてMFラムシやミクー。イタリア代表DFのカンナバーロ、ブラジル代表FWアモローゾ、カメルーン代表FWエムボマ等、日本でもお馴染みの各国の強力な代表選手を抱えているチームなのです。今回ASローマは、パルマGKジャンルイジ・ブッフォン(23)を500億リラ(約30億円)で獲得しました。パルマはこの見返りとして中田を要望し、トレードが成立なされたようなのです。もちろんまだ正式な移籍は発表されてはいませんが、既に地元有力筋の発言として新聞報道もされており、まず間違いない情報のようです。中田はフランスとの親善試合のためにパリへ向かい、到着早々にもたらされた訳です。現在4位とセリエAのなかでも強豪のパルマ。今シーズンのスクデット獲得もかなり確率が高くなってきましたが、来シーズンは自身の力によってスクデット獲得も夢ではありません。さてフランス代表のテュラムは新聞のインタビューで中田を絶賛。今からこのコンビの活躍が楽しみです。
2001年3月号記事
スペイン情報 =西沢が急転残留か?!=
エスパニョールが西沢に対してレンタル延長をオファーしたとのニュースが飛び込んできました。風前の灯西沢は既に残留は無理との評価で一致。最近はこのメルマガも含め厳しい内容の記事が大半を占めていました。ところが今回のこのニュース、ちょっと喜んで良いのか少々複雑な心境です。さて今回の残留決定の内容ですが来シーズンも1年間のレンタル延長、残留濃厚であると関係筋からの情報なのです。エスパニョールは、年俸約20%アップとなる1億8000万ペセタ(約1億2千万円余)をすでに提示したようです。パコ・フローレス監督の西沢批判を先日お伝えしていましたが、実は高評価をカムフラージュするためのものだったのでしょうか。しかしファンとして、厳しい言い方をすれば、シュートさえ打てない試合内容ややる気が今一つ見え難い状況を考えれば、西沢選手にはもう少し反省、更に勉強してもらいたいのも事実であります。いかがでしょうか?しかし城選手の時にはもう少し時間を上げて結果を見たい、もう少しスペインリーグでの城を見たいという叶わぬフラストレーションがありましたが、今回の西沢選手は少なくとももう1シーズン見れる嬉しさはありますよね。ぜひもうひと頑張りして欲しいと願わずにはおれません。
イタリア通信 =ローマの放出リスト=
イタリアではいよいよ本格的に移籍が話題になるシーズンが徐々に近くなってきました。春の訪れとともに本格的になるのが移籍です。さて中田選手がASローマの放出リストに掲載されました。ASローマのフランチェスコ・センシ会長も来シーズンの構想を語った際、中田の名前は出てこなかったということです。来シーズンはバーリから移籍のカッサーノをはじめ、バティストゥータ、モンテッラ、トッティの各選手に期待することを明言し、早くも今シーズンのスクデットは確実、頭は既に来シーズンにあるとでも言うような自信のある語り口でした。さて放出リストに載った中田選手ですが先日来からの報道通りパルマへの移籍が実現するのか?はたまた他のクラブへの移籍になるのかまだまだこれからが本番です。中田自身としてはスクデット獲得を手土産に力のあるチーム、そして且つ通年出場が可能なチームへの移籍が希望であるに違いありません。日本の皆さんにとってはインテルやミラン等のビッグクラブや大都市に本拠を置くチームへの移籍が話題も豊富で楽しいかもしれません。ただしイタリア国内ではペルージャ時代の小さな街にも関わらず日本からのサッカーファンが沢山訪れた事やレプリカジャージが大量に売れた事への各クラブのオーナーの興味が非常に高く、高いお金を使ってでも中田獲得には戦力アップに加え経済的にも非常にメリットがあると認識されているようです。
2001年3月号記事
W杯第一次分申し込み終了
ワールドカップのチケットの第一次分の申し込みが昨日14日で終了しました。当初はその申し込み用紙さえも入手困難で急遽200万枚も増刷され、インターネットオークションでは この用紙が出品された事も話題になっていました。加えてインターネット上での申し込みは不備が発覚し、かなりずれこんでの受け付け開始となったのは皆さんご承知の通りです。この過熱ぶりをここぞとばかり報道していた各マスコミですが、ここへ来ての報道は意外と応募が少なく当たる可能性もかなりあるという内容へ微妙に変わっています。当初事務局では郵送での応募総数を500万件と予想していたにもかかわらず、〆きり数日前までの応募が86万通。この情報のみを基本とした報道のようです。しかし人気のカードは実はある限られた試合や曜日、開催地域に限られる事を考えれば、やはりその倍率たるやかなり高いのは事実なのです。かと言ってあわてても仕方のない話。報道に振り回されず自分の判断で落ち着いて行動する事が肝要です。
2001年3月号記事
☆ロンドン通信 =イングランドの親善試合=
最近のイングランド代表はまったくどうなっているんだという内容ばかりで、正直いらついていたのはロンドンの乙女だけではないと思います。ところが今回の親善試合-スペインとの戦いには久しぶりに快勝したという雰囲気でした。この国際親善試合は、先月の28日に欧州各地で行われました。さて今回のイングランドの戦いはバーミンガムで行われました。結果はイングランドがスペインに3−0で快勝したのです!イングランド代表チーム史上初の外国人の監督であるスウェーデン人-スベンゴラン・エリクソン監督が白星スタートを切った訳でこのさい先の良いスタートはイングランドに明るい未来が見えてきた証拠ではないかと思います。強剛スペインと対戦するのは実に久しぶりとなり1996年欧州選手権準々決勝以来でした。もちろんイギリス国内でも大変注目されていましたが、今回の結果に国民皆満足といった感じです。通算の成績でうがこの試合を含めてイングランドの12勝5敗2分けと、数字的にはまだ王者の貫禄?いや今までの貯金が残ってはいますが、最近のスペインの攻撃サッカーには苦戦の連続でした。もちろん今回勝ったからといって安心出来る相手ではありません。エリクソン監督のもと更なるパワーアップ、スキルアップでの飛躍がなければイングランドの栄光の道はほど遠いかもしれませんね。以上ロンドンの乙女でした。
2001年3月号記事
コンフェデレ−ションズカップ2001
ワールドカップ2002のプレ大会として今年行われる予定なのがコンフェデレーションズカップです。この大会の予選リーグでの日本代表チームは5月31日と6月2日に新潟、4日は茨城と鹿嶋で試合を行うことが決定したようです。このコンフェデ杯に関して日本サイドはFIFA事務局の提案に当初は強固に反対したのですが、何とかここまで来ることが出来ました。正式決定は13日、チューリッヒで行われるようです。日本では7日の準決勝と、10日の決勝が横浜市で行われる事も決定、サッカーファンの楽しみが増えた訳です。ブラジル、カナダ、フランス、カメルーン、オーストラリア、メキシコ、韓国、日本の8か国が参加。4チームずつ2組に分かれて予選リーグを行い、準決勝は日韓で1試合ずつ、3位決定戦は韓国、決勝は日本で行われる予定です。組み合わせ抽選は4月4日に韓国の済州島で行われる予定です。
2001年3月号記事
ロンドン通信 =EU移籍金問題=
さて久しぶりのロンドン通信となりました。私はこのコラムを担当するロンドンの乙女と申します。新しく御購読される方に一言ご紹介させて下さい。私はロンドン在住の旅行業者。と言うよりこのサッカーのメルマガの主催者をはじめ各コラム担当者はいずれも海外旅行の専門分野のプロたちなのです。そのなかのイギリス担当が私ことロンドンの乙女なのです。ここのところばたばたと忙しい日を過ごしている間に日本でそしてもちろんロンドンでも話題になっていたルーシーブラックマンさんがご遺体で帰国されたというニュースをつい最近知りました。世界一安全な国の一つとしてここ英国でも有名な日本なのですが、今やその神話も崩壊の方向に向かっているのかもしれませんね。さて先日BBCニュースを見ていましたら、このサッカーの話題が非常に大きく取り上げられていました。さあその「問題」 とは?「移籍問題でEU・FIFAが合意に達した」という内容なのです。この問題少々日本の方には分かりずらいかもしれませんね。簡単に言えば移籍金の金額を押さえて、選手の意志を尊重しながら、クラブ間の自由な移動を促すという事のようなのです。 このEU移籍金問題についての詳細はこうです。欧州のプロサッカーでは、各クラブが長期に渡る契約で選手を縛っているのが現状です。選手が契約満了前の移籍を希望した場合に関して移籍先のクラブが移籍金を前クラブへ支払うのがルールとなっています。この移籍金額が高騰すれば当然移籍が困難になり、労働者(選手)の自由な意志における移動の自由を定めたEUルールに違反する疑いがあったため長年、各クラブ、欧州サッカー協会等へ改善を求めていたのです。そして今回正式にこの問題の基本的な解決が出来た訳です。
=改定の要点=
・選手の契約期間を1−5年へ短縮する。
・1シーズンに1回の移籍期間を設ける。
・若い選手は移籍金ではなくトレーニングに要した資金を払う。
労働者の権利と言えばすぐに左翼的だと言われる日本ですが、本場の資本主義が根付く欧州、米国では逆に労働者の権利を主張し、ストライキする場面に出くわす場合が度々あります。ここ英国でもお隣フランスでも度々ストにより、公共交通機関をはじめ、果ては警察官までがストライキをし、国中が混乱をきたしたりするのも決して珍しいことではありません。今日はちょっと固い話題でしたね!次回にはお酒にまつわる話でもしながら、サッカーを語りたいと思っています。それでは次回をお楽しみに!
2001年3月号記事
イタリア通信 『TOTO徹底比較』
日本ではいよいよトトカルチョが発売開始になったようですね。イタリアはサッカーが国技の国。当然トトに関してもその人気は絶大です。いつでも、どこでも、どんな田舎でも買えるのがイタリアのトトなのです。日本風で言えばさしずめドリームジャンボ宝くじといった感じなのでしょうか?!そのトトカルチョ、人口が日本の約半分のイタリアですが売り上げは約600億円もあるのですよ。驚きでしょ?!対して日本のトトの初年度の売り上げ予想は約800億円と報道されているとのことですから、既にイタリアの売り上げを超している訳です。しかし国土の広さ、人口、物価の違いを考えればイタリアの売り上げは単純に比較出来ない程すごい売り上げなのです。コーヒー1杯、パン1個の値段にもうるさいイタリアの人が、いざサッカーとなれば熱狂し、そして熱中した結果がトトの売り上げ600億円なのです。ちなみにサッカーの試合のチケットもその表れなのでしょうか?日本の方がよく勘違いされるのですがその高さといったら驚きなのです。その皆を熱中させるトトですがその購入目的は当然当てて、夢の賞金を手にする事なのは世界共通。......ではありますがそうめったに当たる筈もなく、楽しみはその結果が出るまでの仲間内の予想や論議にあるのです。これを延々行き付けのバールやカフェで口角泡を飛ばして行うのです。ところで世界のブランドは?と言えばもうLVでお馴染みのルイヴィトンですよね。このルイヴィトンの売り上げの約70〜80%が日本人。そのルイヴィトンが過去最高の売り上げを上げた昨年の日本での売り上げが約1000億円と言うのが先日移動中の飛行機の中の機内誌に出ていました。それを考えればやはりイタリアでの600億円はもちろんの事ですが日本の800億円というトト売り上げ(売り上げ予想)の数字もかなりものすごい数字だなあとしみじみ思ったのです。売り上げだけで比較したトトカルチョでしたが、実はその差が歴然とするのが販売箇所の差なのであります。日本ではガソリンスタンド等を中心とした約8000店から1万店を目標に販売所の確保を目指しているようですね。ところがここイタリアでは犬も歩けばトトに当たるくらい、頻繁に購入窓口があります。その数はなんと2万箇所には多少届かないくらいの数。前述のバールを含めタバコ屋、ニューススタンドはイタリアの男達の楽しみの発信源として生活に密着した場所でもあるのです。皆さんもご旅行の際には一度試してはいかがでしょうか?!幸運の女神が微笑むかも!?
2001年3月号記事
来シーズンよりパルマへ移籍か!?
いよいよ移籍の話も本格的、又具体的になってきたようです。今回の話、もちろんまだ100%決定ではありません。しかし現在のASローマの戦略や監督の意向を考えれば移籍の確率はかなり高くなってきたのは事実に違いありません。先日の一部スポーツ新聞等での報道によれば中田英寿選手が来シーズンよりパルマへ移籍するという報道がなされています。ASローマのフランチェスコセンシ会長がパルマに対し中田+金銭でフランス代表DFテュラム選手との交換トレードを申し入れているというのです。中田選手は現在カップ戦要員が主な役目、そしてベンチウオーマーにもなれない試合も多くなってきているのも事実です。パルマと言えば強力なディフェンス陣に加えアモローゾ、ミロセビッチ、エムボバの豪華な攻撃陣が自慢のチーム。しかしこれをコーディネートする選手がいないのが最大の弱点とも言われているのです。ここへ中田が加入することで多彩な攻撃を演出し、より効果的に得点し、勝利への最短コースが歩めるという構図な訳です。しかしシーズンも後半、これからがトレードの本番。表にあらわれる話だけでなく、実は地下で秘かに行われる話が、最終的な移籍の決定へ繋がるのではないでしょうか!?
2001年3月号記事
スペインの名門『アトレチコ・マドリードの秘密兵器』
昨年暮れにお届けした話題に、アトレチコマドリードがありました。このチーム皆さんもも御存じのように知る人ぞ知るスペインの名門クラブなのです。1903年創立され、本拠地は5万7500人収容のビセンテ・カルデロンスタジアムに置いています。しかしアトレチコは現在2部降格中。その改造計画としてASローマの中田選手の獲得作戦があるという内容でした。来シーズンの昇格を見据えて長期の戦力の安定的な向上を目指しての計画なのです。しかし問題はその金銭的な背景です。良い選手にはやはりそれなりの報酬が必要。しかし高騰する一方の選手への報酬に対しての対応として、アジア人選手の起用もその対応策の一つなのです。(しかし問題はやはり外国人枠なのですが.........。)さて今回ご紹介するのがアトレチコマドリードの秘密兵器。その選手が16才の日本人プレーヤーの玉乃淳選手なのです。1999年、15才以下の世界一のクラブチームを決めるナイキプレミアカップでV川崎をベスト8に導いた立て役者の一人でもありました。彼が所属するそのアトレチコですが、来シーズンからの戦力アップを図る前に、今佳境に入っている今シーズンの2部リーグの戦いに苦しんでいるのです。1部昇格には1-3位になることが絶対条件、何とか3位には滑り込みたいアトレチコなのです。ちょっと長くなりますが、最新の成績をご紹介します。
1位 セビーリャ 15勝06敗05分け勝点51
2 位 ベティス 13勝08敗05分け勝点47
3位 テネリフェ 13勝07敗06分け勝点46
4位 サラマンカ 13勝05敗08分け勝点44
5位 レクレアティーボ 9勝14敗03分け勝点41
6位 At.マドリッド 10勝09敗07分け勝点39
さて前述の秘密兵器、玉乃淳選手ですが、彼の記事が3/8号の雑誌「ナンバー」-517に掲載されています。興味がある方はぜひ御購入、御購読下さい。
2001年2月号記事
UEFA CUP =AS ROMEと中田の戦いそしていよいよ準々決勝へ=
UEFA CUPもいよいよ佳境へ入った感じです。先日行われたASローマの試合、後半の残り10分に退場したトマージに代わり何と中田はキャプテンをも務めての試合となりました。しかも先発出場も果たし、先日のベンチからもはずした監督の意向は全くつかめず、中田の処遇は又白紙の状態に戻ったという事なのでしょうか?さてこの試合、期待されての中田の起用でした。試合はギグーが後半24分にミドルシュートを決めて1対0で勝ちました。UEFAカップも佳境の4回戦第2戦、22日リバプール対ASローマの試合がアンフィールドで行われ、第1戦、そして第2戦の合計得点1―2となり、ローマは惜しくもベスト8進出(準々決勝)はなりませんでした。4回戦第2戦のその他の試合は以下のような結果となりました。
ボルドー 1−2 ラヨ・バジェカーノ
パルマ 3−2 PSVアイントホーフェン
カイザースラウテルン 1−0 スラビアプラハ
ナント 2−1 FCポルト
バルセロナ 5−0 AEKアテネ
インテル 0−2 アラベス
リバプール 0−1 ローマ
セルタ 2−1 シュトゥットガルト
そしてこの結果を受けて準々決勝組み合わせが決定致しました。
第1戦:2001/3/08 第2戦:2001/3/15
カイザースラウテルン 対 PSVアイントホーフェン
バルセロナ 対 セルタ
アラベス 対 ラヨ・バジェカーノ
FCポルト 対 リバプール
2001年2月号記事 U20香港2001大会
日本のU―20(20歳以下)の代表チームが、香港で行われているU20香港2001でのブラジル戦でブラジルを追い詰めたというニュースがメディアで華々しく報道されています。2点を先制された後の後半4分に横浜のMF石川直宏がゴールを決め、そして25分には東京Vの飯尾一慶が更に同点のゴールを決めたのです。しかし決着はPK戦となり、結局は1―3でこの試合を落としてしまいブラジルからの勝利を手のひらからこぼれ落したのでした。選手のコメントにも確かにブラジルは、日本をなめている部分があったのだと思います。それだけは覆したかったというように、U―20の世界でも日本の実力は着実に上がっているのも事実です。しかしこの「惜しい」という意味での健闘(今回の報道の大半もそうなのですが)では全く意味がありません。選手たちはもちろん「惜しい」で満足しているとは思いませんが、観る側がいつまでも「強剛のブラジル相手だから惜敗しても、惜しかったなあ」では日本の実力もアジアでの強剛の一つ程度で、いつまでも停滞していくことにもなりかねません。メディアをはじめ、サポーター、ファンが更に厳しい目で応援していく体制こそが更なるスキルアップ、レベルアップそして結果へと繋がるのではないでしょうか!?他の世界とは違い、「頑張ったから」「良い試合だったから」「前回よりも良かったから」だけではやはり駄目なのです。マスコミの甘い論評の時こそ本当のファンは厳しい意見を、逆にマスコミが厳しい意見の時こそ暖かい視点を向けるのがファンの本道だと思うのですが......。そして昨日行われたアルゼンチンとの戦いには1-0でやはり敗北。メンバーを6人も入れ替えての戦いだったのですが、マスコミ流に言えば「これが裏目に出ての敗戦」という事なのでしょう。決勝はブラジルが1-0で中国を下しました。日本の最終結果は4位の最下位ですが、予想された結果でもあり、今後に目標を定めての再度の出直しが必要です。6月の世界ユースまでには何とか攻撃パターンも含め戦い方の確立が必要です。
2001年2月号記事 W杯チケット =ネット受け付け開始=
W杯入場券のネット受け付けが突然開始されました。FIFAから25日未明に突然に発表されたようですが、2002年ワールドカップサッカーの日本組織委員会(JAWOC)へ延期となっていた日本と韓国の国内一般向け入場券販売のインターネットによる受け付けを開始したと通知がありました。国際サッカー連盟=FIFAは当初ネット受付は郵送分と同時の15日に開始予定でしたが、コンピューターサーバーの障害を理由に突然延期されていました。今回の開始も突然の発表で何だかファンのためというよりは、FIFAの都合で全てが決まったという感じを抱いたのは私だけなのでしょうか?
2002年W杯チケット申込受付 http://www.FIFAworldcup.com/
※入力が非常にやりにくい感じがありました。すぐに入力エラーが出ます。混んでいない平日昼間の方が良いかもしれませんね。
2001年2月号記事
ASローマの戦略 『中田はどうする』
先日のイタリア通信でのトッティーの不出場の際の中田の起用でひと時安心した我々ファンでしたが、今度の状況は深刻かもしれません。この19節レッチェ戦、トッティー、カフ−の欠場にもかかわらず、中田はベンチ入りさえも叶いませんでした。もちろんそれが体調や怪我等の別の理由であれば良いのですが、今回は遂に中田がローマの戦力から外れる、つまり戦力外通告に等しいのではないかとも噂されているのは残念でなりません。トッティーが出ない時には中田が代役という構図さえも脆くも崩れ去ったというのでしょうか?!イタリア代表としてイタリアがワールドサッカーの世界で復活を果たすには、なくてはならない存在がトッティーと言われ、まさにイタリアでは王子様といった感じのトッティーがライバルとしてチームに存在していることに加え、その上どこでもついて回るのが例の外国人枠の問題。前回にもお伝えした、セリエでの偽造旅券の問題は個人の問題、チーム単位での問題では既になくなり、リーグ、いや欧州サッカー全体の問題にも発展しており、続々とEU枠内の登録だった選手が外国人枠としてのプレーしか道がなくなっているのです。今回はそのうえ更に、戦略から外れたとなればもはや中田は必要なしと言う事なのでしょうか?中田にはこの苦難も勉強のうちではありますが、限られたスポーツ選手の選手生命ですから、一刻も早くスタメン出場出来る環境、つまり移籍も考えねばならないかもしれません!
2001年2月号記事 韓国通信 『韓国サッカー復活への道』その1
― 外国人監督の迎え入れ。ヒディング監督決定までの長い道のり ―
1998年バンコクのアジアゲームでタイに1−2で衝撃の敗戦、1999年ナイジェリア青少年サッカー大会で16強の進出の失敗、2000年シドニーオリンピックの準々決勝の進出の失敗、2000年アジアカップでの準決勝、サウジアラビア戦での1−2の敗戦等々。韓国のサッカーファンは近年の、ここぞという場面での敗戦の繰り返しの結果に呆れて冷笑的な反応を見せているようです。2002年ワールドカップまで残り僅かとなり、韓国サッカーどうしたらいいか一緒に考えてみようという気運が国民全体に広がっています。大韓サッカー協会は続けている惨敗にどうしたらいいか迷っています。まず、最初にしなくてはならない事、それは監督の交替だということはみんな認めていた事。しかし、協会では外国人監督を迎え入れることには以前より慎重論が大勢を占めていたのです。サッカーファンたちは今度のこの機会に国際的な指導力を備えた監督を迎え入れ韓国サッカーの水準を高めようではないかと、その声が日増しに高くなっていました。ただ、外国人監督へ交替すれば、今ある問題が全て解決されるのではないこともファンたちはもちろん承知していました。1996年アトランタオリンピック、監督であったビショベツ(ロシア)監督は1勝の成果は上げただけで、いろいろな問題で結局更迭されたのです。しかしLee Yongsu世宗大学教授は「外国人監督を迎え入れるのは今の韓国サッカーには不可避な選択であるが、外側の包装だけを変えるのではなく、その内容、考え方まで全てが変わらなきゃいけないんです。そしてこの機会が韓国サッカーが復活する最後の機会だと思います。」と話されたのです。さて昨年2月、済州島で開かれたワールドカップ技術支援チームの会議でニポムニシ(ロシア)ジャガロ(ブラジル)ジャケ(フランス)などの各氏の監督としての迎え入れが検討されましたが、サッカー協会はシドニーオリンピック終了後、K-leagueの富川SKの監督であった(細かいパスワークと深いmid-fieldの戦略で評価を受けた)ニポムニシ監督とやっと接触、交渉しましたが失敗したのです。協会が決定に迷っているうちに、Jリーグのサンプレチェ広島と契約した事は今では韓国では誰でも知っている話となっています。さてもう御存じのように昨年末、ようやくヒディング監督が就任、本格的な反撃の狼煙が上がったのです。日本代表の監督問題をみても分かる通り、国の威信を掛けた監督選びは、いろいろな人の思惑も絡み、そう簡単な事ではないのです。来年に迫ったワールドカップに向けて韓国、日本共に最後の佳境に突入していくのですね!
2001年2月号記事
ASローマの戦略
週末は仕事で湯河原へ行ってきました。梅が有名なこの湯河原(小田原から一帯が梅で有名ですし、温泉も箱根を含めて有名です)ですが梅林では一分咲きながら早やくも梅の花が開き始めていて、春ももう近いんだなあと感じました。さて春を感じているのは中田選手を起用したASローマも同じかもしれません。11日に行われたボローニャ戦で敢えてトッティーを帯同させずに、温存し、中田を先発起用させたのです。先日のイタリア通信では、もう100%の確率でトッティーが出場する旨のリポートがローマから送られてきていましたが、蓋を開ければトッティーはこのアウエィには同行せず、そのトッティーの代役として中田が起用されたのです。しかしこの起用は本当の意味での代役。控え選手としての脱却という意味での起用ではないのです。トッティーは15日開催されるUEFA CUPでのリヴァプール戦を控えての休養の意味合もあったのかもしれませんね。ASローマはこれからの終盤戦を各ポジション毎にいる、2枚看板で凌ぐ計算。この戦略も今まではあまり出番が多くはなかったのですが、これからの疲れが溜った終盤には、怪我等での突発事故に備えますます効果を発揮すると思われるのです。中田にとっての春はまだまだ遠しですが、ローマにとっての春は日一日と近付いているのかもしれません。
2001年2月号記事
欧州偽造旅券 続報
先日のバレンタインデー、今や不況で義理チョコはめっきり減少したとのこと。そのあおりを受けて我々サラリーマンも貰うチョコの数はめっきり減ってしまいました。皆さんはいかがでしたでしょうか?さて今回皆様にお届けするのは、以前にもお伝えした欧州のサッカーリーグでの、偽造旅券による外国人枠逃れの問題です。前回はフランスのディビジョン1、サンテチエンヌで活躍するMレビツキ選手が発端での事件でした。レビツキ選手はウクライナ出身のウクライナ人。しかし彼はギリシャ国籍の偽造旅券を所持し、ギリシャ人で登録していたのです。今回の問題はイタリア、セリエAの7チーム、24人の選手が偽イタリア国籍の疑いで捜査されていることが判明、イタリアサッカー界はこの問題で大揺れに揺れているのです。ウディネーゼ、ASローマ、ACミラン、インテル、パルマ、バーリ、ナポリの各チームの選手が偽イタリア国籍によりEU加盟国以外の登録から逃れようとした疑いが濃厚となっています。セリエAは、1チームのEU加盟国外選手登録枠が5人以内、試合出場枠は3人以内なのです。これから逃れようとする選手(チームも)があの手、この手でこの規制から逃れようとするのは、選手からすれば当然の行動なのかもしれません。しかし不正は不正。国籍の問題だけをクリアすれば何とでもなるという安易な考えでは、プレーヤーとしても大成しないかもしれませんね。11日の中田の先発は体調不良をおしての出場、チャンスを逃せないという中田の強い意思の表れですが、これに比べて国籍詐称の問題は情けないの一言ですね。
2001年2月号記事
ロンドン通信 『W杯チケットの動向!?』
さて今年の冬は割と暖かいロンドン。ロンドンの乙女こと、私も毎日毎日、日々の仕事に追われながら過ごしております。そして気が着けばもう2月。この間お正月だったのに、あっという間の1ヶ月。年を取れば月日が流れるのは早いと言いますが、子供の頃のように、「後いくつ寝るとお正月」という風に毎日が長く感じられる年頃もあったんだなあとふと思ったりもします。さて月日が早く感じるというのは、正にこの事ではないかと思っているのが、2002年W杯。まだまだずっと先だと思っていたのが、もう来年の開催。日本や韓国ではもちろんテレビ、新聞、雑誌等での話題として沢山扱われているのでしょうが、ここロンドンで語られる内容といえば、もうW杯予選一色といった感じです。ただイギリスではさすがにサッカーの源流というか、本場であるためか、チケットについての話はぼつぼつと聞こえてくるのです。2002年W杯のチケット、これはもう開催地の日本、韓国に限らず本当のプレミアチケット。私が知る限り、このチケットが簡単に入手出来たのは、あの米国大会の時だけでした。そして間もなくこのチケットの申し込みの開始が始まると聞いていますが、実はこのチケット各地で微妙に配分が違うのです。例えば韓国。韓国ではチケットの総枚数のうち、一般向けの発売が何と全体の70%なのです。対して我が国、日本といえばこれが驚愕の45%。この数字、同じ共催ながら何だか不公平な感じがしませんか?日本の場合、残りの55%がいったいどこへ行くのか私の手元には何の資料もありませんが、まあ皆さんが想像しているのと同じ事を考えている乙女です。韓国の方々が羨ましい限りですよね。私はもちろんここイギリスでの仕事がありますから、観戦はテレビなのですが、身近かな皆様が生観戦出来ない状況があまりに多いとなれば何とかならないかと深く考えざるをえません。最終的には自分の努力、お金で補うしかないのかと思うと、ふっと悲しくなる乙女なのでした。
2001年2月号記事
世界のウルトラシリーズ 『イタリア/ラツィオ』
日本のファンの場合仮にあったとしても、一部が、一時何か極限の興奮状態に陥って何かの大きなトラブルが起こる。これが大部分のサッカーでの大きなもめ事の原因なのではないでしょうか。ところがそれどころではない本格的な悪意に満ちた団体が存在するのが本場欧州のウルトラたちなのです。その欧州のなかでもかなりの名を馳せているのが今回ご紹介するイタリア、ラツィオの一部のウルトラたちなのです。彼等が巣食うのはもちろんクルバ、つまりゴール裏の熱狂的なファンたちが集まる一角なのです。ホームゲームはもちろんのこと、アウエイ−に至っては有刺鉄線や金網で完全隔離され、もちろん他の観客達と触れあわせないようにスタジアム内だけでなく、電車の駅からスタジアムへも専用の護送バス、そして試合終了後ももちろんその逆という風な万全の対策を各スタジアム及び警察が行っているのです。さて政治的な背景もあり、70年代よりこのラツィオのウルトラたちは台頭し始め、74年にスクデットを獲得した頃にはかなりの組織拡大とかなりの暴力的な活動が認められるようになったのです。もともとの主流派となっていたのは暴力的なグループであるイーグルスサポーター。そしてこのグループをコアとして、更に過激に、更に右翼的な活動に傾斜していったのが現在の過激「IRRIDUCIBILI」なのです。どこの世界でもそうですが彼等はもはや大儀名分があり何かをしでかすのではなく、退屈なので、鬱憤をはらすために何かを起こす訳です。W杯を控えた韓日でも彼等やフーリガン達の封じ込め作戦は連日作戦会議をしている真っ最中。何ごともなく終わる事を望みます。最後にこのウルトラたちの全てが悪ではなく、ウルトラの中でもごく一部にこのような過激な人たちが存在するのです。この記事ももウルトラを批判するのではなく、より良いサッカーの原点を目指してのシリーズなのです。今後のシリーズに乞御期待!!!
2001年2月号記事
英国の権威あるサッカー誌「ワールドサッカー」
英国の権威あるサッカー誌といえば言わずと知れた「ワールドサッカー」ですよね。これはロンドン通信で一度ロンドンの乙女さんに詳しくご報告頂こうと思っているのですが、この権威ある雑誌の特集記事-将来を期待される世界の若手選手100人という企画で、Jリーグ1部(J1)ガンバ大阪のMF稲本潤一選手も何と紹介されたのです。この話題日本の各メディアでも大きく取り上げられましたが、稲本選手が出場した昨年のアジアカップでの貢献、シドニー五輪や世界ユース選手権での活躍、そしてもちろん日本国内での活躍が認められたものだと考えられます。 特集では22歳以下の有望選手が取り上げられており、アネルカ(仏)やマイケル・オーウェン(英)も入っており、この中で紹介されることはかなりの名誉な事なのです。今後更にレベルアップして世界の稲本になって欲しいと願ってやみません。
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2001年2月号記事
『今昔サッカー事情 2001年版』
最近 ’82年’86年’90年と昔のワールドカップのビデオを見たり、特集本に目を通したりと少々懐かしいサッカーに触れてみたりしているのですが改めて最近のサッカースタイルが変わってしまったなと感じました。最近の世界のトップレベルであるセリエAをはじめ、ワールドクラスのサッカーは一人がワンプレーでボールを扱う時間とスペースが非常に小さくなっているのが実感されます。お互いにオフサオドラインを上げ、密集した中盤でボールをもった選手へのプレッシャーとこぼれると思われるコースへのポジショニング争い。まさに一瞬一瞬の勝負の連続です。見ている側としたら片時も眼を離せない素晴らしい技術とトレーニング、才能の成果だと思います。でも、私個人的に感じてしまったことですが昔のサッカースタイルで育った世代にはちょっとせわしいなと感じることもありました。近代サッカーでは狭い中盤で ”守る側はそこを突破させない、責める側はなんとか上げられたディフェンスラインの裏側へボールを出したい”の攻防に多くの時間を費やしてそのなかでのひとつのバリエーションとしてバックパスを織り交ぜる。といった具合です。ある程度スペースと時間が出来てボールをしっかりとした意図のもと見方同士で確実なコントロールでゲームを作れるのは後半の20分過ぎぐらいからです。何か昔の試合を見て久しぶりにゆったりとサッカーを見た気になってしまいました。と同時にサッカーの進歩の目覚しさを感じさせられました。これが世代の違いであり年を取ったのかなと思える瞬間なのですね。ところで、お正月に開催された ”日韓合同チーム VS 世界選抜チーム” の試合はいかがでしたか?当初予定されていた選手の不参加でムードが欠ける下馬評も聞こえたのですが実際は多くのファンが楽しめる良い試合だったと思います。確かにトップレベルの試合にくらべ少々スピードが足りず、当り、プレッシャーも弱いのですがそれだけにお互い即席チームであってもゆったりとボールをまわす事が出来て動き出しを確認してからパスを通したりしてましたね。お正月にほのぼのとわかりやすいサッカーが楽しめました。ところで、”闘将マテウス”素晴らしいプレーというよりもファイトを示してくれました。私が特に感動したのは後半も大分過ぎた頃ですが相手との間のルーズボールを強引に取りに行った際に足を引っ掛けられて宙を舞いファールになったプレーです。明らかに韓国選手は引っ掛けた足を振り上げ足払いに行ってました。ここで一般には悪質なファールに対し相手選手を抗議し、レフェリーにカードをアピールするのですがマテウスは気にもせず次のプレーに備えてのポジショニングをしてました。これは立場代われば逆のことをせざるを得ないことを十分に承知したまさにプロ中のプロのなせる技とテレビ画面に拍手をしてしまいました。マテウスはとうとう引退を決めたようですが残念でなりませんそのような精神面をまだまだこれからの選手たちにアピールしプロの指標となるべく活躍してもらいたいものです”三浦カズ”選手もマテウスに止められ、突破出来ない事をかえって楽しんでいるようにも見えました。そのようなサッカーの楽しみ方も大切だと思います。このような試合これからもちょくちょく見れたら幸せです。またJリーグでもっともっと試合を楽しんでいるムードを出しても良いのではないかなと、ふと感じた試合でした。(記事担当:馬場)
2001年2月号記事 『ワールドカップチケット販売』
◇当社のチケット取扱いについて
いよいよワールドカップ2002、コリア-ジャパンのチケット販売が近付いてきました。予定では2月15日よりの受け付けのようです。当社でも、最近毎日のようにこのチケットについての問い合わせがあるのですが、正直今の段階では全くの白紙の状態です。もちろん良し悪しは別としてあらゆるコネクションを探して西、東。しかし結果は芳しくありません。と言うよりはまだ誰も、この大会の全容を知る者はいないのです。もちろん地下ではいろいろな取り引きはされているのでしょうが、これは大企業が絡む一部の事だけでのようです。
当社の仕入れが動くと予想している時期をメルマガの読者の方だけに予めお知らせしておきたいと思います。だいたい今年の暮、12月頃を予定しています。ただし以前お伝えしたように仕入れでご迷惑が掛かると判断するような場合には発売を中止する場合もありますので、この点はご容赦下さいませ。本年12月には皆様へ良い発表がしたいと思ってはおりますが、どうでしょうか。
さて今回一般向けの販売は50万4千枚、このチケットを巡り郵便局等で申し込める方法と、インターネットでの申し込みとに別れて、(又は重複して)、熱い戦いを繰り広げるのです。いずれにしても枚数が限られたチケットですから、ファンとしては見たい試合はいくら使っても見たいというのが本音かもしれませんね。
◇お隣、韓国でのチケット取扱い事情は?
さてお得な韓国での観戦?!何と新聞報道によれば韓国でのチケット価格は日本より1万円安い価格設定とのことなのです。韓国のW杯組織委がウォン建ての値段を発表しました。もともとのFIFA設定価格は米国ドル建て。これを韓国の通貨ウオンへの為替が発生するのですが、この設定価格がレー トを度外視したものだったようなのです。この値段は何とドル建ての値段を、およそ23%もディスカウントした思いきったものなのです。1ドルは現在約1300ウォンなのですが、これを今回1000ウォンとして価格を決定したのです。当社は旅行会社、当然為替の損益が発生しますが、例えば10%が儲けだとした場合、為替で23%損をしたら、全くの大赤字になる事は子供でも分かる計算ですよね。今回の開会式のカテゴリー1のチケットは、FIFAからの購入だと仮定すれば 、日本での決勝(2002年6月30日・横浜)と同じ500ドル(約5万7500円)かかる計算です。ところが韓国内では50万ウォン(約4万6000円)で購入出来るという何ともお得な設定なのです。ちなみに日本で販売されるチケットの為替レートは1ドルが約112円として設定されています。まあ現在の円安の状況を考えれば若干お得ではあるのですが....。韓国でのチケット販売は日本と同じ2月5日の予定。しかし、日本よりお得なこのチケットも韓国人の方、又は長期滞在者に限られ、日本にいる我々が簡単に入手するのは難しいようです。
2001年1月号記事
新連載、ウルトラシリーズ『スペイン・Rマドリッド』
私は生まれてこの方、もう蛇が嫌いで、当然触る事も出来ませんが、何故かテレビとかでは見てみたくなるんです。年末年始によくやっている警視庁御用達のあの「警察24時」みたいな番組も、喧嘩するどころか他人の喧嘩に遭遇するのも嫌なのですが、何故だかテレビでやっていれば必ず見てみたくなるんですね。ところでサッカーの世界で恐いと言えば、やっぱり各地や、各国で問題を起こすフーリガンや一部の過激なサポーター達ですよね。もちろん一般の熱狂的なファンは試合を楽しみ、選手を応援するのですが、この一部の過激派の実体はどうなっているのか、今回よりシリーズで紹介していこうと思います。さて第一回目はレアルマドリッドの過激なサポーターである、「Ultras Sur」を紹介します。熱狂的なファンにとっての最高の席とはやっぱりゴール裏ですよね。スペインでこのゴール裏の席をFon-do Surと呼んでいます。この席に陣取り、スペインで悪名を馳せているのが、前述の「Ultras Sur」なのです。試合中にはやじ、怒号は当たり前、グランドへ向けて物を投げたり、相手チームや相手サポーターを挑発したりとその過激さは、スペインでは突出したチームになっているのです。ここ数年は取り締まり等も厳しくなり余り大きな事件は起こしていませんが、1998年のチャンピオンズリーグでのドルトムント戦を控えたある日、数人のメンバーによってゴールポストが破壊された事件を起こしています。比較的大人しいとされているスペインのサッカーファンですが、やはり一部にはこのように過激な行動を取り、大部分の誠実な本当のファンへ迷惑を掛ける輩がいるのです。ノーベル平和賞の候補になるとの新聞報道もありましたが、世界の人々がサッカーを通じて喜びを感じたり、優しさを感じたり、感激出来た時、本当の意味でのノーベル平和賞候補となれるのではないでしょうか。
2001年1月号記事
チリの英雄サモラ−ノとコロンビアのバルデラマ
昔から大ファンだったのが、サモラーノ選手。昨年暮れににメキシコリーグのアメリカへ移籍したという情報がありました。何となくメキシコリーグでプレーを本当にするのかなあと疑問に思っていたのですが、最近このチリ代表FWイワン・ サモラーノ選手(33)のニュースがスポーツ新聞に掲載されました。それによれば15日のメキシコリーグに於いて、サントス・ラグナ戦でデビュー。この試合で彼はハットトリックを決め、5―1でアメリカが快勝した。というものです。これは私の勘違いだったかもしれませんが、来シーズンより米国プロサッカーリーグ、MLS(メジャーリーグサッカー)へ移籍すると思い込んでいたのですが、どうなんでしょうか?!このサモラ−ノ選手、今やチリの英雄で、絶大なる人気と信頼を国民から得ているスポーツ選手なのです。彼曰く「祖国と祖国の子供達のために私はサッカーを通じて可能な限りの奉仕をする。」と。どこかの国会議員よりよほど自分の国に対して誇りと、情熱を持っているかもしれません。MLSへの移籍に関しては私の勘違いかもしれませんが、可能であれば観戦機会の多い、米国への移籍を個人的には願っています。又今ひとつの米国でのサッカー人気を彼の力でアップして欲しいと願っているのです。ところでMLSのスーパースターと言えば元コロンビア代表で、日本でもあのアフロへアで人気を集めたバルデラマ選手ですよね。現在タンパベイでプレーしていますが、今回契約を2年延長したとのニュースがありました。引退しましたがマテウスも昨シーズンまでMLSで活躍していました。意外と知られていませんが、なかなか面白い米国、MLSなのです。日本でもCSでの視聴が可能です。ぜひ一度テレビで観戦してみてはいかがでしょうか。欧州、南米リーグだけではないサッカーも面白いですよ!
2001年1月号記事
◇ ロンドン通信『ベッカムと私と酒と泪』
皆様明けましておめでとうございます。本年も何卒宜しくお願いしますね!....何を今頃寝ぼけトンじゃ、ボケ!!!という声も聞こえてくるような気もするのですが、私たち旅行業者にとっては、超多忙に忙しい(ちょっと言葉使い変だな?!)年末年始がやっと終わり、(と言っても最近はお正月明けから旅行に来る方が非常に多くなっていますけど)、やっとひとごこちつくのが今頃からとなるのです。昨日夜、久々にパブでギネスビールを飲みながら(これって私の大好物なのですよ)ほっとした途端に思い出したのがこのメルマガ。まだ年明けて何も書いてないわ!!!日本からは催促はないものの、何かとお世話になっている日本のメルマガ責任者には顔向け出来なくなったら一大事。早速今日ペンを握ったという訳なのです。さて1月と言えば、何と言ってもべッカム。何故べッカムかと言えばそれはプレミアリーグカレンダーの1月の顔が、私が大ファンであるべッカムだからです。ファンになった経緯は又後でお話ししますが、このカレンダーなかなかの出来栄で昨年暮れに日本の会社へも送ったのです。私は詳細を知らないので何とも言えないのですが、たぶん近日予定のプレゼントキャンペーンで皆様へもお目にかかれるかも?!しれませんね。その時は私のべッカム様の載っているカレンダー、ぜひ入手して下さいね!そのべッカム様、はじめて観たのは96年。あの甘〜いマスクに似合わない積極的で、しかも繊細なプレーに魅了されたのです。しかし当時はまだまだパスワークも性格さを欠き、荒削りなプレーヤーではありました。しかし今やその繊細さや積極性はパワーアップされ、その上数々の経験で渋みも増したというわけですよ!しかし本当の事を言えば、この当時私の付き合っていた彼氏がべッカム似、いやべッカムが私の当時の彼に似ていたのか、とにかく不純な動機で直ぐに大ファンとなったのです。あれから既に数年経ちましたね。もちろん今でもべッカム様の大ファンです。一つだけ違うのはべッカム似の彼。とっくの昔にお別れし、未だにひとり身の寂しさに堪えながら”ひとりプレミアリーグ”の応援に明け暮れる乙女なのでした。べッカム様が活躍すればするほど、昔の彼を思い出し、苦い思いでに浸りつつ、パブでの酒量が増える悲しい乙女でした。(とんだ恥を曝してしまいました。次回はもっと明るい話題をお届けしますね!)
2001年1月号記事
☆スペイン国王杯☆
スペイン国王杯と言えばスぺインでは重要な大会。その試合、しかも今回3回戦の第2戦、この時期はそろそろ油断をすればいくら相手が格下であろうとも不覚をとる場合もある重要な試合です。エスパニョ−ル対エクストレマドゥラ第2戦。この試合で初めて先発出場を果たしたのが、14日ラスパルマス戦でやっとベンチ入りし、後半に初出場した西沢選手でした。この試合、現地時間の17日に行われました。この日の西沢選手は積極的にボールへ絡もうと努力している様子は窺えたものの、チームメイトからの信頼関係がまだ確立していないのか、なかなかボールに触れる事が出来ず、選手間同士のコミュニケーションも今ひとつの感じを受けました。結局後半に交代させられ、この日の試合ではアピールする場面はほとんどありませんでした。地元新聞の西沢選手のこの日の評価は0点。城選手も浴びたというこの洗礼ではありますが、先日イタリアで絶賛された中田選手の評価は6.5点だったことを思えば、更にこつこつと努力しなければならないのは言うまでもありません。試合は1-0でエスパニョ−ルが勝利、2試合合計の得点2-1でエスパニョ−ルは準準決勝進出を決めました。次回は31日の予定。西沢選手の勇姿をぜひ観たいものです。
2001年1月号記事
イタリア通信『中田がイタリア各紙で絶賛される』
中田がイタリアの各紙で絶賛されています。先日行われた最下位バーリとの対戦。日本の皆様はもうとっくの昔に御存じだと思いますが中田は昨年の12月のウディネーゼ戦以来の先発で、しかもフル出場というチャンスを得たのです。しかし今回もそのチャンスは緊急非難措置的な状態であった事はファンとしては今ひとつ手放しで喜べないところなのです。バティストゥータの右ひざのけが、カフー、ザネッティの出場停止処分と、正に満身創痍のASローマでした。この緊急事態で中田は本来のMFではなく、守備的な役割を担うボランチをまかされたのですが、随所に見せるキラーパスや積極的な自身のシュートなど、各紙が最高点をつけるだけのことはあるプレー内容でした。各紙のコメントのほとんどは、本来のポジションではない慣れないボランチで、チームのために素晴らしい技を披露したという事なのです。試合はトッティが自ら貰ったPKで同点とし、辛くも最下位バーリに敗れる事だけは免れました。しかしローマとしては確実に勝利出来ると思われた試合での引き分けは「痛い」の一言ではかたずけられない結果でした。トップを独走するチームは最後に息切れして栄冠を手に出来ないというジンクスもあるセリエですが、次節の試合はローマにとっても重要な試合となると思います。私の日課は朝オフィスのデスクでサッカーの記事に目を通す事。これはもちろん自分の贔屓のチームの関連記事を見たいという事でもあるのですが、それ以外に前にメルマガでも書いたと思うのですが、トトカルチョの予想や、結果を知るためでもあるのです。しかしこの話題日本のこのメルマガの責任者が大の賭事嫌いですから、余り深くは書きません。日本でも近日このトトカルチョが導入されると聞いています。サッカーをより楽しむ為の一役となれば良いのですが、くれぐれもイタリアの熱狂的な奴らのように仕事もしないでこればかりやっているような人たちには絶対にならないで下さいね。
2001年1月号記事
★リ−ガエスパニオール西沢選手の動向その2、その3★
遂に14日ラスパルマス戦で西沢選手がベンチ入りすることが決定しました。地元バルセロナのスポーツ紙の1面でも西沢選手の話題が取り上げられ、期待とそれよりも更に大きな不安が地元のサッカーファンに向けて伝えられたのです。当初よりフロレス監督の目には西沢選手のスキルは高いが、今ひとつ身体能力に劣る点、そしてメンタルの甘さからか、コンディショニングの度合いの低さは、彼の総合的な評価を低くさせていたのは間違いありません。いみじくも城選手がスペインリーグへ移籍した当初のインタビューで、スペインリーグの練習の長さに驚き、又練習のうちから手を抜かない全力を尽くす方法に正直とまどったという感想を述べていましたが、西沢選手はそれに当てはめれば一番大事な最初の印象作り、つまりレギュラーを取る前段で体調が思わしくなく、またそれをフロレス監督に鋭く見抜かれたという訳です。本人は今回のベンチ入り決定に際してのコメントで「遅くもないし、と言って早くもない」というコメントを出しています。しかしファンの一人としては、もっと必死な部分を(もしろん本人は必死に間違いありませんが)チーム、監督に対してアピールし、我々ファンに対しても今までの西沢ではないと印象つけることも一つの重要なプロセスの一つではなかったかと感じています。今回のベンチ入りも、主力の故障や監督と不仲説のある選手の造反など、西沢選手に期待してというよりは、出さざるをえなかったというのが現状のようです。しかしどんな理由にせよそのチャンスを生かすのが、飛躍する選手の条件、西沢選手には必ずこれを生かすだけの力がある筈です。さて日本では、この試合の放送が、スカパ―で15日午前1時55分から、又NHKでも16日の午前1時30分から放送することにが決定したようです。エスパニョールの西沢としてぜひとも出場、活躍して欲しいと願っています。
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14日ラスパルマス戦でやっと西沢選手がベンチ入りし、その勇姿を見る事が出来ました。観光地で名高い地中海に浮かぶカナリア諸島で行われたこの試合、前半28分にラスパルマスがあげた1得点を、エスパニョ−ルが挽回出来ず、そのまま1点差で惜敗しました。しかし注目はその試合結果や試合内容ではなく、我らが西沢選手の出場がどうなるかという事でした。この試合、得点力不足に悩むエスパニョ−ルは後半途中より遂に西沢を投入。昨年の城選手に次ぐスペインデビューを果たしたのです。随所に良いプレーも見られましたが、全体的にはまだまだの仕上がり。彼の最高潮時のプレーを知る我々にとってはまだまだ満足出来る内容ではありませんでした。これから徐々にスピードやプレースタイルに慣れていけば、今まで我々がみた彼の最高のプレーをはるかに超えるものが身につくはずですし、それも遠い将来でなないはずです。今後も期待、応援していきます!
2001年1月号記事
◇ 世界のONOへ発進?!
小野の話題がマスコミにかなり大きく報道されていましたね。小野はオランダ1部リーグで現在首位戦線を走るフェイエノールトに短期留学中ですが、(現在は既に帰国しました。)アマチュアとの練習試合(フリッシンゲン市スタジアムで行われたフリッシンゲン戦)で1得点4アシストの活躍をみせたのに伴っての報道でした。加えて移籍金も10億円まで急上昇したという話まで紹介されていましたよね。確かに小野の実力はかなり高く、又欧州リーグへ移籍すればその能力が更に高まるのは確実だと思います。しかしだからと言って、アマチュアとの、しかも練習試合での一場面だけをとって、活躍云々、お金が云々というマスコミの報道には正直言って余り頷ける部分はありませんでした。小野にしてみれば初めての欧州クラブでのプレーで、雰囲気に慣れたり、又プレーを行ううえでのコミュニケ−ションが図れたことへの自信は確実に深めたに違い有りません。しかし小野クラスの選手がこのレベルで満足するはずもありませんし、又お金についてもプレー以前に計算する筈もありません。その証拠に、フェイエノールトでは通訳を使わず、英語で選手や監督とコミュニケーションを取ることに努力し、チームへも馴染むように努力していたのです。今後の移籍ですが、故障明けにもかかわらずブンデスリーガのドルトムントよりオファーがあり、又アヤックス等からのオファーも予想されています。先ずはそのプレーで日本の小野ではなく世界のONOへ羽ばたく事をファンは心待ちにしているのです。
2001年1月号記事
経済で見る中田とセリエの実情
この話題に触れた時、私は正直、非常に驚きを感じました。世の中すごいものだなあと実感したのです。と言うのもこの話題は私のビジネスとも多少の関わりがあったからです。先日イタリアの経済新聞「イルソ−レ24オ−レ」に掲載されたところによれば、1998年。日本より移籍した中田のお陰で当時の所属チームであるペルージャはレプリカジャージ(ユニフォーム)の売り上げだけで150億リラ。法貨にして約8億円もの巨額な利益を上げた模様だと伝えました。私の会社もサッカーチケットの販売以外にもこのジャージ(と言ってもレプリカではなく、作りの丁寧なオーセンティックやプロカットジャージの取扱いですが...)も販売させて頂いておりますが、ほとんどがレアなものばかりですからそう数多く、売れるはずもありません。例えばサラスのチリ代表チームのジャージやサモラ−ノのセリエ時代のジャージ等普通はあまり市場に出回らないものを中心に1点物を地道に扱っているのです。ところがその陰で(表で)このような大量生産されたレプリカジャージが日本の皆様へ数多く流通しているのを知れば、やはり日本のサッカーファンの多さ、中田選手の人気の凄さに驚かざるをえないのです。それに加えて昨年1月には中田選手がASローマへ移籍。その後、たったの3ヶ月の短い期間でローマのジャージが何と数千万円以上も売れたということなのです。もともとこのレプリカジャージや応援グッズは、ファンのためのアイテムとしてイギリス、プレミアリーグに所属するチームが販売をシステム化し、それをビジネスとして確立させたのです。日本でもJリーグのいろいろなグッズや日本代表のレプリカジャージを着て応援しているのは、本家イギリスと同じですよね。その逆に世界最高峰レベルのリーグであるにもかかわらず、あまりこのビジネスに目を向けなかったのが、イタリア、セリエAなのです。英国のファンは観戦の時多くのファンがレプリカジャージを着用して応援する光景がそこかしこに見られるのですが、イタリアではまずこういう光景はほとんど見かけません。しかし2002年ワールドカップを控えた日韓の選手たちが欧州リーグへ進出、活躍するのに伴い、アジアの経済大国の日韓のファンをターゲットとして、今まで出遅れていた感のあるイタリアでしたが、徐々にビジネスとして定着、確立されつつあるのかもしれません。ところが日本ではまだまだ今一つのトレーディングカード(スポーツカード)に関しては、イギリスもマンチェスターユナイテッドのカードを初め、イタリアでは超有名なカードメーカー、パニ−ニ社のセリエAのカードは世界にコレクターがいる素晴らしい逸品なのです。(スポーツカードに関しては、米国では更に多くのコレクターがいて、親子で集めたり、お父さんのほうが熱中しているなんて、ごく当たり前になっています)種類に至っては毎年数多くの新しいカードを発行しており、一人のコレクターが全ての種類を集めるというのは、もうほとんど不可能なくらい、今まで発行されたカードは多いのです。(日本でもBBM社のJリーグカード等ありますが、余り大人が集めているとは聞きませんし、種類もそう多くはないと思います。)このように、一大産業としてのサッカー。経済で見るワールドサッカーも又違った興味深さがあって、面白いものですね。
2001年1月号記事 欧州を揺るがすイリーガルなビザ問題
欧州リーグだけでなく今やどこの国のリーグでも外国人枠を設け、自国又はユーロ圏内等の域内選手の保護を目的に制限が行われています。日本のJリーグでももちろん同様の措置が取られています。この問題はもちろんサッカーだけの問題ではなく、日本のプロ野球を例にとってもひと昔前はアジア圏内出身の選手を帰化させ、外国人枠外での(日本人として)登録でプレーさせていたりもしました。ところが今回の騒動はこんなものをはるかに凌駕する大きな事件へと発展しそうな雰囲気なのです。ワールドカップ、そしてユーロ2000と初めて2大会連続の覇者となったフランスでの事件。フランスディビジョン1のチーム、サンテチエンヌで活躍するMレビツキ選手が発端でした。レビツキ選手はウクライナ出身のウクライナ人。しかし彼はギリシャ国籍で登録していたのです。これと言うのもEU域外選手に対してフランスリーグでは最大3人までと制限されており、今回の問題は域外選手がEU域内選手として、この制限枠にひっかからない方法をとっていたわけです。スポーツに限らず、ビザやグリーンカードの問題は欧州、米国では頻繁に起こる社会問題ではありますが、今回レビツキ選手はギリシャ国籍で登録するために、偽造旅券を数千ドルで購入し登録、試合へ出場していました。しかしこの問題が発覚したことによりフランスディビジョン1、サンテチエンヌは結果的に外国人3人枠を超える、4人を試合で起用したことになり、今までの勝ち試合も制限枠を超えて起用した試合に関しては全て負け扱いになるというチームとしては最大級の痛手、そして不名誉な結果となってしまったのです。その後ポルトガル国籍でプレーしていた選手が実はブラジル人だったことも発覚。旧植民地であったアフリカ諸国等を中心に他国よりの違法入国者の多いフランスでは国をあげての大問題へと発展しているのです。しかし実はこの問題。フランスだけでなく他国へも飛び火しそうな勢いで、国籍詐称で欧州選手としてプレーしている登録者が実は相当数に登るのではないかと噂されているのです。これから更に大きな問題へと発展しなければ良いと思うのは私だけでない、サッカーファン全員の願いだと思います。
2001年1月号記事 イタリア通信 「過酷なセリエ、アッレナト−レ(監督稼業)の実情」
イタリア人の夢はセリエで監督になって、自分の思うがままに選手を起用し、勝利する。これが子供の頃から一度は夢を見るというイタリア人(主に男性)の願いなのです。イタリア語で監督のこをアッレナト−レと呼びます。しかしさすがサッカー大国のイタリア。セリエC以上の(セリエB及びセリエA含)アッレナト−レに必要な資格であるカテゴリー1、カテゴリー2の資格を持つ者が何と1500人以上もいるのです。しかもイタリアでは「監督の価値は結果で決まる」と言われ,どんなに人格者であっても、どんなに選手たちから尊敬されていても、どんなにサッカーに精通していたとしても、その評価は唯一つ。試合に勝って、チームを押し上げる、その一点のみなのです。その最大の関門である勝敗の他にも監督を悩ませる大きなポイントがオーナーの存在です。日本のプロ野球でも同じだと聞いた事があります。セ・リーグやパ・リーグの球団オーナーが監督以前に、そのチームの戦力や戦術に対して大きく口を挟む場面がそれです。イタリアでも同じなのですが、やはりオーナーの権限は絶大なのです。さて年明け早々ですが、パルマの監督、アルベルト・マレサーニが解任されました。一昨年にはパルマをイタリア杯、UEFAカップを優勝に導いたにもかかわらず、今シーズンの成績不調を理由にあっさりと首になったわけです。そしてあのラツィオでも、今シーズンの不振を理由にエリクソン監督(52)の解任が発表されました。7日のナポリ戦に敗れた翌日、オーナーであるセルジオ・クラニョッティ会長と会談し残留決定と報じられたばかりだったにもかかわらずの解任劇でした。まさしくこれも前述の、監督の敵である(時には味方でもありますが......) オーナーの一言で決定したと思って間違いなさそうです。さて再三登場のアクセンチュアドリームサッカーですが、世界選抜の監督を務めた元イタリア代表監督のアリーゴ・サッキ氏が何とアルベルト・マレサーニの後任としてパルマの監督に就任しました。サッキ氏は1986年セリエBへ昇格したばかりのパルマの監督を率いていた事があり、この時彼の実力が認められ、現在の地位と名声の元になったと言われています。今回の復帰でパルマの栄光が蘇るのか非常に期待するところです。しかしこの名声も結果如何ではあっさりと首を切られるのがセリエの世界。サッキと言えども、油断出来ない過酷な稼業。それがこのアッレナト−レなのです。
2001年1月号記事 韓国サッカー通信 若き天才的司令塔、高宗秀選手のインタビュー記事
先日行われたアクセンチュア・ドリームサッカー、このメルマガでもそのプレーを絶賛したのが、韓国の若きスタープレーヤー高宗秀(コジョンス)選手(23才・水原三星)でしたよね。この韓国サッカー界の貴公子、コジョンス選手を韓国国内では世界オールスターに対して韓国のスターは芸術的なフリーキックで迎え撃ったと、もう手放しの絶賛を報じました。もう皆さん御存じのように、彼の左足から放たれたフリーキックは手さえも当たらせずゴールネットを揺らしました。世界的なGKチラベルト選手も賛辞を惜しまない完璧なゴールだったとコメントしていましたね。チラベルトは「この方向にボールが来ると予想したがスピンがかかったボールを止める事が出来なかった。」と文句なしのキックを褒め称えました。そしてその若きスター高宗秀(コジョンス)選手のインタビューが韓国国内のスポーツ新聞に掲載され話題になっています。今回はこれをお伝えします。
Q 今後海外移籍の計画はあるのですか?
A)正直な話、機会さえあればやはり出たい(移籍したい)と思っています。より大きなステージでプレーし、いろいろな経験を積まなければレベルアップ、スキルアップ出来ないと感じています。
Q フリーキックを蹴る時の作戦はあるのですか?
A)今回チラベルト選手はゴール左側を空ける振りをしたように感じ、右を狙って打ったのが良かったのですが、やはりゴールを決めるには心理戦で勝つ事だと思います。
Q 世界オールスターと対戦してみた感想は?
マテウスなどの世界的にも有名な選手とプレーが出来た事を光栄に思いました。また自分自身のためにも非常にプラスになったと思いました。
Q 日本選手とプレーした感想は?
A)これまではライバルとして敵という認識しか持たなかったのですが、今回とても親しくなりました。私自身は日本語もほとんど分かりませんし、日本の選手たちは余り英語が出来ず、コミュニケ−ションの多くが身ぶり手ぶりでしたが、それでもプレーしていくうちに通じるものがあり、今回とても通じ合えるものがありました。この経験を今後に生かしてゆこうと思っています。
2001年1月号記事
韓国サッカー通信 2002年ワールドカップ強化プロジェクト
いよいよ大韓サッカー協会が2002年ワールドカップを見つめた選手強化を打ち出す計画をあらわにし始めました。最近代表チームの弱体化をマスコミ、ファンを中心に批判され、本当に今の体制でワールドカップを戦えるのかと言う疑問まで噴出していましたが、これに対し大韓サッカー協会も遂に反撃(チーム力強化)に出たという事なのでしょう。さてこの計画は今年夏までに欧州各国のクラブへ強化指定選手10名を送り込むというプロジェクトなのです。その第1弾がアジアカップ得点王、そして名実ともに韓国の若き中心選手であるFW李東国(イドングク)選手がドイツ2部リーグ、1FCザールブルッケンに6か月間のレンタル移籍が決定したのです。年俸20万ドル(円にして約2300万円)での契約のようです。当初はブンデスリーガ、ドルトムントやブレーメンへの移籍を目指したようなのですがイ選手の膝の古傷を危惧する両チームよりは色好い返事が貰えず今回の移籍となった模様です。まず第一弾が決定したことで大韓サッカー協会もほっとした様子でしょうが、これから続く残りの9選手の行方。そして肝心なのはこの移籍の成果を代表チームへ持ち帰り反映し、且つ結果として要求する国民の熱き期待に応えなければならないことです。我々韓国の国民にとっての悲願、ワールドカップの開催も間近かになるとなれば、ただでもせっかちなファンが結果のついてこないプロジェクトを批判しても全くおかしくありません。このプロジェクトを今後も見守っていかねばなりません。
2001年1月号記事
ASローマ中田の苦悩
この話題は読む方もきっと飽きたに違いないと思うのですがお伝えする方も、正直少々食傷気味であることに間違いはありません。先日もスペインの名門、アトレチコマドリッドのアジア戦略と題して、ASローマ中田選手をはじめアジア人選手を将来を見据えてのトレードによる獲得を模索しているチーム事情をお伝えしたばかりだったのですが、年明け初めてのセリエAの試合が行われた1月7日。この日ASローマはアウエイのアタランタと対戦しました。この試合、バティストゥ−タは怪我のため同行せず、当初より予想されたようにデルベッキオとモンテラのツートップでの体制を取りました。問題のミッドフィルダ−はやはりトッティーが務め、中田はベンチ入りしたものの、やはり先発メンバーからは外されました。この日早々に2点をあげた為、後半途中より出場場面があると思われた中田でしたが、ザネッティーがレッドカードにより退場になった影響もあり、又しても出番なしの展開でした。試合は結局デルベッキオ、トマージにより2得点でこの日も勝利しました。又先日のはじめての日韓合同チームで戦った、アクセンチュアドリームサッカーで世界選抜の監督を務めた元イタリア代表監督のアリーゴ・サッキ氏がこの試合を観戦し、試合後、中田についてコメントし、中田はいい選手だし、先発メンバーには入ってないが、ASローマの能力の高い選手とのコンペティションで鍛えられ、確実に地力がついている。いずれにしてももう少しの辛抱だし、彼の実力は本物であると、非常に肯定的なコメントを残し、スタジアムをあとにしたという事です。我々ファンももう目先の事はこのくらいにしておいて、彼の本物の実力をじっくりと見ていく時期にきているのかもしれません。
2001年1月号記事
☆日韓合同チームアクセンチュアドリームサッカー
日韓によるはじめての合同チームによる戦いを楽しみにしていたのと同時に、やはりその豪華なオールスターチームの出場選手に期待をしていたのは皆さんも同じだと思います。ところが当初発表された参加予定選手のうち(19選手)、来日した選手が何とわずか4人という結果になり、加えてブラジル代表のロマリオにいたってはキックオフの30分前のドタキャンとなれば怒りを通り越して、呆れた方も多かったのではないかと思います。その証拠に発売直後に完売した約7万枚のチケットのうち約1/3に当たる2万枚はキャンセルされたとのことですから。ジダン、レオナルド、マルディーニ等の名前も早々に亡くなれば尤もな事かもしれません。企画自体が少し商業的過ぎたきらいも見隠れしていたような気がしたのですが、文句ばかりではもちろんありませんでした。韓国の天才的司令塔、高宗秀選手のその芸術的とも言える先制フリーキックは日本でも超有名なゴールキーパー、チラベルトでさえ、ただ呆然と見送るしかありませんでした。彼の攻撃的MFとしての素晴らしいプレーも今回そこかしこに見られ、ファンとしては今後非常に楽しみな選手のプレーを堪能出来た事には満足感がありました。そして昨シーズンまで米国MLSで活躍していた往年の名選手(失礼)、マテウスがこの日引退試合とのことで、張り切ったプレーを披露してくれました。米国ではトラブルメーカーでもあり、今ひとつプレーに冴えがなかったように感じたのですが、この日のはつらつプレーにはまだまだメンタルな部分さえ衰えなければ充分に力がある所を見せつけました。先日までUAEのチームへの移籍を模索しているとの報道があったような気がしましたが、結局は引退という事のようです。さて日韓のこれからの課題は各々のチーム強化。そして2002年ワールカップへの体制強化です。今日も扇大臣が韓国からのサッカーのための観光客のスムースな入国のために日本から入国管理官を期間中、韓国へ派遣し、予め日本の入国審査を韓国側で行う用意があると声明を出していましたね。これから来年に向けてこのような話題が確実に増える事と思います。我々もこれに合わせて、少しづつテンションを高める事も良いかもしれませんね。
2001年1月号記事
★スペイン、リ−ガエスパニオール、西沢選手の動向 ★
もう皆さんへはお伝えしたスペイン1部リーグのエスパニョールへ移籍した日本代表FW西沢明訓(24)のその後の動向をお伝えします。本年1月2日スペイン国王杯2回戦へ向けて調整を続けていた西沢選手ですが、レバンテ戦の遠征メンバーから外れたとの報道がありました。昨年、選手登録は既に済ませており、我々ファンとしても非常に期待しており、又当メルマガでも早く彼についてのコラムを執筆、掲載したいと思っているのですが、先月31日の練習後パコ・フローレス監督(48)が16人の遠征 メンバーを発表した際には、残念ながら西沢選手の名前はありませんでした。次回7日のヌマンシア戦でのベンチ入りを目標に再度調整をし直すようです。彼自身も体調は確実に良くなっているとコメントしています。監督も 「調子はよくなってきた。時間はあるのでもう少し様子をみてから。」とコメント。一日も早くベンチ入りして欲しいと切に願うこの頃です。デビュー戦を期待しながら、又彼の活躍を願いながら今後も動向をお伝えしていくつもりです。
2001年1月号記事
◇ 歴史的初ゴール! 大阪朝鮮高校 ◇
これぞワールドサッカーファンとしては重要な出来事の一つではないでしょうか!?大阪朝鮮高校が歴史的1点を上げました。全国高校サッカー選手権第2日目の出来事でした。1996年に全国12校の朝鮮高級学校に全国高校サッカー選手権大会への門戸が開放されましたが、今回朝鮮高級学校として初の得点を上げたのです。試合中、6千余名の応援団は拍手とともに「イギョラ!イギョラ」(がんばれ がんばれ)の大声援でした。残念ながら大阪朝鮮イレブンは初戦敗退ではありましたが、0―3で迎えた後半11分、中央からのクロスを、MF権がペナルティーエリア内でトラップし、右足でのシュートがゴールを揺らしたのです。しかしその当事者の 権君は「うれしいけど、負けてしまっては.........」と複雑な表情でした。全国での勝利はならなかったものの、その実力はかなり以前より認められており、チームとして、又各選手としても今後ますます楽しみになってきていると思います。21世紀を迎えた今、世界の平和も人類の繁栄もスポーツを通して出来ることが沢山あると思います。世界のサッカー、そして国内のサッカーを本年も応援して下さいね。